「美しい村DAO」初、「松崎町へのツアー参加特典付NFT」購入者を対象とした静岡県松崎町体験ツアーを開催
「美しい村DAO」初、「松崎町へのツアー参加特典付NFT」購入者を対象とした静岡県松崎町体験ツアーを開催
デジタルをきっかけとしたリアルとの融合による新しい地方創生の形を実現へ
合同会社松崎プロジェクト(本社:静岡県松崎町、共同代表:北山幸朋、高橋幸村)は、2023年12月に販売を行った「松崎町へのツアー参加特典付NFT」購入者を対象とした松崎町体験ツアーを2024年2月2日から4日に実施しました。
本ツアーは「日本で最も美しい村」連合に加盟する 鳥取県智頭町・静岡県松崎町、連合サポーター企業 合同会社美しい村づくりプロジェクト、株式会社ガイアックス(システム開発)が連携し推進している地方創生を目的としたDAOコミュニティである「美しい村DAO」に参加するデジタル村民の有志によって発案され、美しい村DAOとして初めての試みとなるリアル体験ツアーの実現にいたりました。
今回は2023年12月に販売した「松崎町へのツアー参加特典付NFT」を購入した14名のデジタル村民と他自治体などから視察で4名がツアーへ参加しました。
本ツアーを通じて、NFTの購入によって得たデジタル村民証明をきっかけに、デジタル上の関わりだけでなく、リアルな体験の場をつくり松崎町の町やそこに住む人などを深く知るきっかけにしたいと考えています。
<松崎町によるNFT発行の背景>
地方創生を目的としたコミュニティ「美しい村DAO」に参加するデジタル村民の有志によって発案され、同じく美しい村DAOに加盟する松崎町の深澤町長がそれに呼応する形で、体験ツアー&特産品付きの地域資源NFTプロジェクトが発足しました。
<松崎町で制作したNFTのデザイン詳細>
伊豆半島南部の海辺の町である松崎町は、「世界でいちばん富士山がきれいに見える町」です。そして、美しい海岸線、レトロな街並みや里山、温暖な気候に恵まれており、それらの魅力を伝えるべく試行錯誤を重ねました。
松崎町長とデジタル村民(美しい村DAO)のメンバーで生成AIに入力するプロンプトを一緒に考え、出力された画像を見ながら、プロンプトの微調整を繰り返し完成しました。(※1)
※:1 DALL・E3を使用し、他者の著作権等を侵害することがないよう、このプロンプトの中に他者の既存著作物や特定の著作者名、及びそれを連想させる一切の単語を入力しないよう配慮しています。また、画像を生成した後、この画像と類似する著作物が存在しないことを複数の画像検索サービスで確認しています。
松崎町長のサインは、DALL・E3を使用し生成したベースの画像の上に、町長直筆サインを重ねる形でデザインに盛り込みました。
上記画像生成の方法を開示した上で、当該画像の生成、及び当該画像を使用したNFTの販売において、他者の著作権を侵害する意図がないこと、及び著作権侵害を避けるため最大限の配慮をしたことをここに明記します。
▽NFT概要
・NFT名称: 「限定特典付き!松崎町長がデジタル村民とつくった地域資源NFT」
・付帯サービス:
– 2024年2月実施の2泊3日での松崎ツアーへの参加権
– 松崎町名産の栄久ポンカンの入手権
– 松崎町長とデジタル村民が作ったAIアート
-その他デジタル村民証が持つ特典(町内施設の割引利用等)(※2)
・販売予定日: 12月1日(投票で承認された場合)
・価格: 10,000円
・販売方法: 特設サイトで販売( https://beautiful-village.org/ 、クレジットカード決済)
・最大発行可能個数: 15個
※2:デジタル村民証の特典について https://utsukushii-mura.jp/news/4291/
<ツアーレポート>
本ツアーは、2023年12月に販売した「松崎町へのツアー参加特典付NFT」を購入した14名のデジタル村民と他自治体の視察者4名の合計18名が参加しました。受付ではスマートフォンに映されたNFTの掲示(デジタル村民である証明)から始まり、行きのバスから松崎町の歴史や偉人、特産品などの解説などを聞きながら移動、胸を躍らせながら松崎町へ向かいました。
松崎町へ到着後は、自由時間として温泉や散策などをそれぞれ行い、夜は深澤準弥町長を囲んだ懇親会が行われました。
2日目は朝から地元の人と一緒に海岸清掃を実施。その後、松崎町で柑橘農家をしている丸高農園へ行き、ポンカンの試食や収穫を行いNFT購入特典でもあった「松崎町名産の栄久ポンカンの入手権」として自分で収穫したポンカンを段ボールに詰め込みました。
午後は、松崎町が全国シェア7割を誇る「桜葉」を生産する松崎桜葉商会、松崎町を代表する偉人・幕末に活躍した漆喰鏝絵の名人である入江長八の作品が展示されている伊豆の長八美術館の見学、さらに、平瓦を壁に貼り付け目地を漆喰で海の生き物「なまこ」のように盛り上げる日本伝統の壁塗りの様式の一つである「なまこ壁」が並ぶ町の中心部において、その貴重な建造物を活かす取り組みを推進する人との交流や、町のコワーキングスペース「ふれあいとーふや。」を見学するなど、松崎町の歴史背景や現状の課題を知る時間を過ごしました。夜は木村仁副町長をはじめとした松崎町で地域活性に取り組む町民の方々との懇親会を行い、交流を深めました。
3日目はあいにくの天気ではありましたが、松崎町の歴史を感じられる依田邸と岩科学校を見学後、海も眺められる絶景棚田である石部の棚田を地域おこし協力隊の方の案内とともに見学し、帰宅路につきました。
普段はオンライン上のやり取りが多いデジタル村民の方々が実際に町へ赴き、地域住民とのコミュニケーションをとることで、単なる地域の魅力だけでなく、現場で起きている課題の部分も触れられたことが、とても心に残っているという声を参加者からいただきました。さらに、ツアーに参加して終わりではなく、次に何かを行いたいと早速アクションを表明する方もいるなど、単なる観光で終わらないデジタル「村民」として松崎町のことをリアルに考えるきっかけとなるツアーとなりました。
<関係者コメント>
松崎町長 深澤凖弥
10年前、増田リポート*1で消滅可能性都市の中に、地方の町村のほとんどが入っていました。自分の町が対象となっていることに大変ショックを受けた覚えがあります。
あれから10年、国をあげての地方創生に取り組んできましたが、人口減少に歯止めがかかるどころか社人研*2の推計よりも速いスピードで減少しています。社会情勢や個々人のライフスタイルも刻々と変容しており、従来の移住・定住の推進だけに限らない対策が急務となっております。
そのような現状において、今回のNFTツアーは、デジタルを活用した関係人口の創出という新たな取り組みとなり、「繋がり」すなわちネットワークの大切さを実感しました。物理的な距離を気にせず関係性を構築できるデジタル村民という、離れた地域に深く関わる人の繋がりは、人口減少、縮小社会における救世主となるのではないか、そんな希望を抱いておりました。参加者の皆様と交流する中で、大きな可能性を感じたところです。地域にある資源を磨く価値に、受け入れる地元の方々が気づく良い機会にもなったのではないでしょうか。引き続きより多くの皆さんがデジタル村民として地域課題解決に関わり、令和のデジタル時代の風待ち港「松崎町」へ再訪いただけますことを期待します。
*1「増田リポート」とは、増田寛也氏と彼の私設の研究会である人口減少問題研究会が公表してきた、人口問題に関する論文の総称。「2040年までに全国の市町村の半数が消滅する可能性がある」という氏の発表は大きな波紋を呼んだ。
*2「国立社会保障・人口問題研究所」の略。地域別将来推計人口などの統計データを公表している。
合同会社松崎プロジェクト 代表 北山幸朋
本ツアー企画に際して、当社は東京からの送客と現地での受け入れ、松崎町役場様や伊豆バス様との連携などを一貫して担当しました。
今回のNFTを活用した企画のように、現代の人口減少局面において、都市部と地域の最適な関係性を考察し、最先端のデジタルツールを用いて新たな可能性を導き出すことにチャレンジすることは、とても意義のあることだと考えています。
『デジタル村民』と定義する、住民登録者ではないものの、地域に何らかの人的或いは経済的価値をもたらす人材を増やしていくことが、これからの地方創生における鍵となるのではないでしょうか。
丸高ティーティー株式会社 農林事業部 代表 高橋幸村
今回のNFT販売と現地ツアーはふるさと納税やクラウドファンディングとは異なる新たな価値を持っており、地域の企業と行政の連携により実施することができました。NFTは生産者にとって新たな商品の販売方法、体験プログラムの提供ツールのひとつとなる可能性を感じました。これは農業に限らず、他の第一次産業でも応用が可能であり、通常では提供されていない体験プログラムやツアーの参加権であればそれはデジタル村民の特権となり、参加者の方々にとっても観光旅行とは全く異なる観点で地域と触れ合うことができます。この取組は今までにはなかった『人と地域との新たな関わり方』や『価値の創造』に繋がるものです。
<美しい村DAOについて>
「日本で最も美しい村」連合に加盟する 鳥取県智頭町・静岡県松崎町、連合サポーター企業 合同会社美しい村づくりプロジェクト、株式会社ガイアックス(システム開発)が連携し推進している地方創生を目的としたDAOコミュニティ。