株式会社PitPa、千葉工大にて実施されたweb3概論受講生254名にNFT/VCのデジタル学修歴証明書の発行を支援
株式会社PitPa、千葉工大にて実施されたweb3概論受講生254名にNFT/VCのデジタル学修歴証明書の発行を支援
約7割の生徒が効果を実感。web3技術を活用したゲーミフィケーション教育の導入で、受講生の知識習得を促進
本講座は、PitPaと千葉工業大学が共同でプログラムを開発し、ブロックチェーンの仕組みやプログラミングなどを体系的に学ぶ包括的な教育プログラムの第一弾として開講したものです。2023年4月より開講し、トークンなどのweb3技術を実際に活用しながら新しい学びのあり方を実験的に模索してまいりました。
結果として、「大学の他の授業と比べ、エンゲージメントや知識習得が高まった」と60%近くが回答するなど、ゲーミフィケーションやトークンの仕組みがうまく学びにつながる結果となりました。今後は、本講座で学んだ知識を実社会で活用できる機会を創出しながら、さらなる人材育成を支援するため本講座を来年・再来年に向け拡大していきます。
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本プレスリリースの3つのポイント
【1】千葉工大で2023年春学期に開講したweb3概論が終了し、一定の基準を満たした受講生(254名)に学修歴証明となるNFTとVCを発行しました。
【2】授業ではトークンやDeworkなどのweb3ツールを活用し、ゲーミフィケーションの要素を取り入れたことで受講生同士の学び合いが促進。68%の受講生が「web3ツールは知識習得を高めた」と回答しています。
【3】既に受講生は企業でインターンシップなどの就業機会を得ており、授業で得た知識を実社会で深める経験を積んでいます。web3分野では人材不足が深刻化していますが、今後も授業を継続することで日本のIT人材育成に貢献してまいります。
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今回発行した、「学修歴証明NFT」と「デジタル証明書(VC)」について
今回web3概論で発行したNFTとVCはいずれもブロックチェーン上で発行しており、譲渡不可能なソウルバウンドトークン(SBT)となります。NFTは、NFTアーティスト「Kawaii Skull」によるオリジナルデザインで、講座内で取得した独自トークンcJPYの獲得量が記載されているほか、ある一定のトークンを獲得した受講生にはプレミアム版のNFTが授与される仕組みとなっております。NFTマーケットプレイスの「OpenSea」やウォレットの「MetaMask」などで表示が可能となり、受講の成果を国内外でアピールすることが可能となります。
▼Kawaii SkullデザインによるオリジナルNFT
左)単位取得者に与えられる通常版NFT 右)成績優秀者に与えられるプレミアム版NFT
また、VCは国際規格に準拠したデジタル証明書となるもので、インターンシップや就職面接のほか、雇用を得る際などに証明として利用することが可能です。また単位習得状況はブロックチェーン上に刻まれるため、偽造できない証明書となります。
▼単位取得者に与えられるデジタル証明書(Verifiable Credentials)
通常、ブロックチェーン上に情報を書き込む場合、その透明性は増す一方で、全ての情報が全世界に公開となってしまうため、プライバシーを担保することが難しいとされています。そこで、成績情報や 細かい単位の内容などはオフチェーンと呼ばれるブロックチェーン外に格納し、雇用サイドが照会する場合にのみ詳細情報を表示させるなど、オンチェーンとオフチェーンデータをうまくブリッジするアーキテクチャ設計を行うことで、情報漏洩リスクを軽減させました。
証明書にVCを活用することで、証明書を郵送でやりとりする手間もなく情報の真正性を担保できることに加え、さまざまなプラットフォームに簡単に接続し、「公式な」学びの成果をワンストップで世界中にアピールすることが可能となります。
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web3概論の概要と、ゲーミフィケーションを取り入れた実験的な取り組みについて
本講座はブロックチェーンをはじめとしたweb3技術を体系的に学ぶカリキュラムの第一弾として開講したもので、多様なバックグラウンドと知識レベルを持つ学部生や大学院生、そして社会人などが参加しました。
web3技術の基礎からプログラミングまで技術を座学で学ぶだけでなく、実際にweb3に関連するツールやChatGPTを活用しながらゲーミフィケーション要素を取り入れ、「学び合い=ピア・ラーニング」という新しい学習スタイルを模索する実験的な授業となりました。
学生の貢献度の評価にあたっては、講座内で流通するトークンをブロックチェーン上で発行し、DuneやDeworkといったweb3ツールを用いて学生の成果や貢献度を可視化を行いました。
■学生構成
当コースの単位を取得修了した受講生は以下の通りとなります。
・学部生: 88名
・大学院生: 80名
・社会人: 86名
■開講当時の受講生のweb3知識レベル
当コースの開始時点での学生のweb3技術に関する知識レベルは幅広く分かれていました。初心者から上級開発者まで、様々なレベルの学生が存在しました。具体的な内訳は以下の通りです。
・初学者:55%
・暗号通貨の経験あり:18%
・ブロックチェーンについて独自の研究や学習をしたことあり:20%
・DApps開発の経験あり:5%
■コースの内容
当コースでは、包括的かつ詳細な内容が提供されました。
・第2回から第5回までの講義では、ブロックチェーン技術の基本原理に焦点を当てた授業内容が開講されました。
・第6回から第8回までの講義では、ブートキャンプ形式のプログラミング指導が行われました。
・第9回から第13回については、習得した技術を実際のビジネスケースなどに当てはめたり、実際にプロジェクトを起こすなどの実践的な内容をディスカッションベースで進めました。
・一部の内容は高度であり、学生の中には理解に苦労する者もいましたが、Discordを利用した復習セッションや自主学習の取り組みによって、それらを乗り越えることができました。
■トークンを中心とした学びのプログラムの詳細
学生の学びを促進するために、「cJPY(※)」というトークンを発行し、インセンティブ設計を行いました。トークンを使用して学生の貢献度を評価し、成績評価に反映させる仕組みを導入しました。
(※イーサリアムブロックチェーンのレイヤー2となるPolygonにて独自トークンを発行)
具体的な内容は以下の通りです:
・テストの正答数に応じてトークン(1問正解で200cJPY)が付与されました。
・ボイスチャットイベントに3回以上参加した学生には、追加で2,000cJPYが付与されました。
・ハッカソンに参加した学生には、さらにボーナスとして2,000cJPYが付与されました。
・また、すべてのトークン払い出しはDeworkというweb3ツールを活用し、貢献内容を集約しました。
・Duneというプラットフォームを活用することで現在の自身が保有するcJPYとクラス内の獲得状況を可視化できるようにしました。
・成績は獲得した総cJPYに基づいて計算されました。
▼Duneによる分析ページはこちらからご覧ください
■トークン流通量やタスク量などからわかるゲーミフィケーションとピア・ラーニングの実態
以下は本講座で流通したトークン量やタスクなどの数値は以下の通りとなります。
・cJPYの総流通量:1,953,503cJPY
・cJPYを獲得した個人数:300人以上
・Deworkタスクの完了数:186
・コミュニティ運営に積極的に参加した学生数:14人
・ハッカソン参加数:44人
・自主勉強会開催数:70回以上
■ゲーミフィケーションとピア・ラーニング成果と効果
授業終了後に行ったアンケート結果の速報値によると、トークンを活用した教育プログラムの導入により、以下の効果が生まれたことが明らかになりました。
①トークンの導入による、学生の貢献の可視化:テストや課題のスコアだけでなく、学生の学び合いへの貢献度も可視化することができ、自律的な知識習得を促進させました。アンケートでは受講生のうち68%が「トークンはクラス内での知識習得に影響を与えた」と回答しています。
②コミュニティの活性化:学生の学び合いを奨励することで、グループ学習や協力が促進されました。アンケートでは受講生のうち59.6%が「授業中やDiscordでの学生たちとのコミュニケーションが知識習得に影響を与えた」と回答しています。
③学生と社会人の連携:Discordという匿名性性の高いチャットツールを活用することでフラットな人間関係が醸成され、千葉工業大学の学部生、大学院生そして社会人が共同で開発チームを結成、プロジェクトのデプロイまで進めました。
④成績との相関関係:cJPYを多く獲得した学生は、積極的にハッカソンチームを結成し、宿題などの学習課題に積極的に取り組んだという相関関係が明らかになりました。
■まとめ
「Learn to Earn」をはじめとするゲーミフィケーションを活用した本教育プログラムは、学生の学びを促進し、web3技術への深い理解を育みました。プログラムによって学生の貢献が可視化され、グループ学習が促進されたことが明らかになりました。今後も学生の成長とweb3技術の普及を支援することを目的に、革新的な取り組みが継続的を導入する予定です。
▼詳細については、Duneページをご参照ください
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更なる人材の育成に向けて
web3概論の単位を取得した受講生を対象に、web3関連企業のインターンシップやアルバイトなどの就業機会を提供し、学んだ知識を実践で活かせる場の提供を始めています。
インターンの選考では、VCやNFTなどのデジタル学修歴証明書を活用している他、企業側にはDuneなどでブロックチェーン上に刻まれたデータを公開することで、当該学生のパフォーマンスを把握できるなど、蓄積されたデータが様々な用途で活用されています。web3分野では人材不足が深刻化していますが、今後も授業を継続することで日本のIT人材育成に貢献してまいります。
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「キャリア証明書」を活用した採用支援サービス「sakazuki(サカズキ)」について
本件における証明書の発行においては、PitPaが提供する証明書発行サービス「sakazuki(サカズキ)」を利用しました。sakazukiは、キャリア証明書の発行によって「個」の成長を促進し、彼らの人材市場における評価を企業認知度の向上に繋げることで、あらゆる企業を人材輩出企業へと導く人材サービスです。導入費用は「無料」ですので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
■導入実績:フォースバレー・コンシェルジュ株式会社様、株式会社麺食様、LIFULL Tech Vietnam様、日本電信電話株式会社(NTT)様、千葉工業大学様 他
▶︎sakazuki公式サイト:https://sakazuki.xyz/
▶︎sakazukiサービス概要:https://speakerdeck.com/pitpa_pr/2023nian-du-ban-kiyariazheng-ming-shu-wohuo-yong-sitacai-yong-guang-bao-zhi-yuan-sabisu-sakazuki
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株式会社PitPaについて
【会社概要】
株式会社PitPa(ピトパ)
本社所在地:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコDGビル
代表者:代表取締役社長 石部 達也
設立年月日:2018年5月2日
資本金:5,000万円
公式サイト:https://pitpa.jp/
主な事業内容:
・ポッドキャスト制作、マーケティング支援事業
・ブロックチェーンを活用した採用支援事業「sakazuki」(https://sakazuki.xyz/)
PitPaは「メディアのあり方を再定義し、持続可能な経済性を提供する」をミッションに、最先端のテクノロジーを活用しながらポッドキャスト制作事業やブロックチェーン事業を展開しています。
ポッドキャスト制作事業では、音声コンテンツの制作・配信およびデータ分析をかけ合わせ、ポッドキャストを活用したビジネス・マーケティング・PRを支援してまいります。脚本家やサウンドエンジニアなど、音声番組制作のプロフェッショナルが在籍し、音声番組のコンセプトづくりからレポーティング、コミュニティ形成までを支援いたします。
また、ブロックチェーン事業のノウハウを活かし、リスナーのエンゲージメントを高める「会員証NFT」の配布等、新たな音声ビジネスの構築にも取り組んでいます。
ブロックチェーン事業では、「会員証NFT」の配布を皮切りに、個人の学歴や職歴、スキルといった人的資本に関わる証明書のNFT化を通じて「個人」の可能性を最大化し、新たな機会を創出する人材事業にまで発展してきました。今後も、私たちが心から「面白い」と感じたテクノロジーやカルチャーを活用したビジネスの構築を通じて、個人が活躍できる社会の実現に向けて取り組んで参ります。