新たな採用評価基準により日本語能力を可視化、デジタル証明書を通じて新たなキャリア資産へ

新たな採用評価基準により日本語能力を可視化、デジタル証明書を通じて新たなキャリア資産へ

新たな採用評価基準により日本語能力を可視化、デジタル証明書を通じて新たなキャリア資産へ

外国語の運用能力を同一基準で評価することができる国際標準「CEFR」を基にした評価書をデジタル化し、世界共通の日本語能力証明基盤の構築を目指す

世界中から国境を越えグローバルな採用支援を行うフォースバレー・コンシェルジュ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:柴崎洋平、以下 フォースバレー)と、全国で外国⼈雇⽤を進める企業に対する⼈事・経営コンサルティング、企業へのビジネス⽇本語研修を行う内定ブリッジ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:淺海一郎、以下内定ブリッジ)、ブロックチェーン技術を活用した採用支援事業「sakazuki」を展開する株式会社PitPa(本社:東京都渋谷区、代表取締役:石部達也、以下 PitPa)はこの度、世界186ヶ国・地域のグローバル人材を対象とする、日本企業の採用評価・入社後評価に特化した日本語能力評価プロジェクト(以下、本プロジェクト)を開始します。
本プロジェクトの第一弾として、2023年4月より、インド・ネパール・日本の三カ国において、外国人材の日本語学習者を対象にNFTとVC(※)の二つの技術を活用したデジタル証明書を発行します。
※VC(Verifiable Credentials)とは、資格や能力等を証明するデジタル上で検証可能な個人情報のこと。国際技術標準化団体のW3Cによって標準化されている。

日本語能力評価デジタル証明書(サンプルイメージ)
 

  • 本プロジェクトにおける4つのポイント

1.外国⼈材の「業務のための⽇本語力」の目安を取得
外国語の運用能力を共通の参照枠(Framework)に位置づけることが出来るCEFR(Common European Framework of Reference for Languages/ヨーロッパ言語共通参照枠)を活用することで、従来の日本語能力試験では評価できなかった、「学習した日本語を使って具体的に何ができるか」という日本語運用能力を評価するため、それを基に自社の業務遂行能力がどの程度身についているのか、判断の目安とすることができます。

2.外国人材の「採用選考」や「入社後評価」に活用できる評価結果が得られる
CEFRによる日本語能力評価では、「話す」「聞く」「読む」「書く」などの言語活動(技能)に分けた、A1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階のレベルのどこに位置づけられるかの目安が得られます。国内では、メルカリなどのITトップ企業の採用プロセスで活用されており、外国人の採用プロセスにおける選考評価、入社後の日本語力の成長を評価する目安として活用することができます。本プロジェクトでは、このうち業務を遂行する上でコミュニケーションの基本となる「話す」「聞く」の2つの言語活動(技能)の評価結果を得られます。

3.自己申告型のリファレンスチェックから、第三     者認証型のリファレンスチェックへ    
従来の採用選考では、面接や履歴書などによるリファレンスチェックが主流で、外国人材が自己申告した内容を元に企業側が日本語能力を判断するしかありませんでした。そこで、本証明書は、国際技術標準化団体のW3Cが提唱する「Verifiable Credentials(VC)」の規格に準拠した形で発行することで、第三者がその発行者に問い合わせることなく情報の真正性をオンライン上で簡単に検証でき、リファレンスチェックのコストを圧倒的に下げることができます。    

4.「福利厚生」として機能するデジタル証明書の提供により、優秀な人材から選ばれる企業へ          
2030年には850万人の人材不足が推計(※)される中、日本企業が優秀な海外の人材を採用するためには、年収や役職、福利厚生などの選択肢に加え、新たな価値を提供する必要があります。そこで、第三者による評価情報を蓄積した本デジタル証明書は、いち「福利厚生」として機能し、キャリアアップを大切にする人材が企業を選ぶ際のインセンティブとなる可能性があります。
※ 未来創発センター.「 労働力不足解消と女性の経済的自立実現に向けて」(2022年8月18日)
https://www.kantei.go.jp/jp/content/000116412.pdf
 

  • 業界有識者からのコメント

名古屋大学教育発達科学研究科 野口裕之 名誉教授
CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠;シーイーエフアール)は、欧州域内で国や言語の違いを超えて、外国語教育や外国語能力テスト開発に関する専門家などが言語学習、教授法、そして評価法に関する相互理解およびコミュニケーションを促進するための基礎となる参照枠組みを提示した文書で、欧州評議会(Council of Europe)から2001年に英語版とフランス語版が出版された。CEFRでは、6レベルの言語能力水準(基礎段階の言語使用者,自立した言語使用者、熟達した言語使用者各2レベル)と、5つの言語活動(受動的言語活動「聞く」「読む」産出的言語活動「話す」「書く」、相互作用言語[野口3] 活動「やりとり」)を組み合せて、その言語能力水準の外国語学習者が具体的にできる言語活動を例示的能力記述文で示している。現在はこのレベル水準と言語活動の例示的能力記述文がよく知られているが、それらは実際の外国語学習者に対する外国語教師による評定データを計量心理学的手法で分析し、実証的に尺度構成されたことはあまり知られていない。しかしながら、この実証性、客観性が外国語能力評価に際してCEFRの有効性を支える重要な柱となっている。CEFRはCambridge English Qualificationや TOEFL などの英語だけでなく欧州域内の言語、さらに、欧州域外の言語でも外国語試験の測定結果で得点に加えてCEFRのレベル表示が受験者にフィードバックされるようになっている。その際に、総合的な外国語能力レベルだけではなく、言語活動毎にレベル表示され、いわば部分的能力として受験者の優れた面が示されることが多い。CEFRはその後欧州域内の言語を中心に現在は欧州域外の言語版も出版され、2020年にCEFR-Companion Volume が刊行され進化し続けている。そこでは、ビジネス場面で必要な言語活動である「やりとり」や「仲介・架橋」が整備された。その結果、CEFRによってビジネス場面における外国人材の日本語能力を国際的に共通な言語能力参照枠の中でより精緻に捉えることが可能になった。

フォースバレー、内定ブリッジ、PitPaは、本プロジェクトにより日本企業が外国人材の日本語力の目安を取得し、それがオンライン上で証明されることで、日本企業の外国人材採用、育成が促進されるとともに、より多くの外国人材が日本で活躍できる社会作りに貢献したいと考えています。
 

  • 本プロジェクト監修

文化庁「日本語教育推進関係者会議」 委員 淺海 一郎
・全国の外国人雇用企業に対し社内体制整備や異文化コミュニケーション研修、ワークショップ等提供の実績(約1,000社/年)
・大企業含むのべ400社以上において66か国2万5千人以上の外国人向け日本語教育の実績    
・文化庁「日本語教育推進関係者会議」委員(2021-2023)
・国際交流基金(JF)日本語国際センター客員講師(2019-2023)
・厚生労働省「外国人能力開発に関する専門研修」検討委員会委員(2021-2022)
・厚生労働省「外国人留学生の国内就職支援研修モデルカリキュラム」検討委員会委員(2020-2021)
・東京都「中小企業における外国人材活用に関する検討会」委員(2020-2021)
・経済産業省「職場における外国人材との効果的なコミュニケーション実現に向けた学びのあり方に係る調査事業」アドバイザー(2020-2021)
・経済産業省、厚生労働省、文部科学省「外国人留学生の就職や採用後の活躍に向けたプロジェクト」政策検討委員会委員(2019-2020)
 

  • フォースバレー・コンシェルジュ株式会社について

フォースバレー・コンシェルジュ株式会社は、世界中の人材と企業を繋ぐ、グローバルな採用支援事業を「Connect Job」のブランド名で展開。自社開発のデータベースには186の国と地域、累計約40万人の人材が登録しており、日本の大手グローバル企業、IT企業を中心に地方・中小企業まで約400社との取引実績有り。2021年4月には特定技能向けオンラインマッチングプラットフォーム「Connect Job WORKERS」、11月には留学生向けオンラインマッチングプラットフォーム「Connect Study ABROAD」を展開するなど、SaaS領域でもサービスを拡充しています。また、経済産業省・沖縄県・富山県・静岡県・長野県等、省庁・地方自治体からも事業を受託。雇用不足の国から人材不足が深刻な日本へ優秀な人材を迎え入れ、ビジネスの力で世界中の社会問題の解決に貢献します。
▶︎公式サイト:https://www.4th-valley.com/
 

  • 内定ブリッジ株式会社について

内定ブリッジ株式会社は、入社後の外国人社員の活躍を支援領域とし、⼈事・経営コンサルティングサービスや年100回を超える企業対象の講演及びセミナー活動を通して、大手企業から地方・中小企業までの幅広い企業各社へ、入社後の課題解決のためのサービスを展開。2023年1月には、外国⼈社員の⽇本語⼒を適正評価する⽇本語⼒測定サービス「JLAE」(Japanese Language Assessment for Equity)をリリースするなど、一貫して採用後の外国人材と企業とのミスマッチを減らす「ブリッジ」の構築を目指しています。経済産業省、厚生労働省、文化庁、日本貿易振興機構(JETRO)、関東経済産業局などの各事業をはじめ、東京都、神奈川県、群馬県、愛知県、福井県、広島県など全国の地方自治体の事業にも関与し、地域に定着する外国人材とその雇用を進める日本企業とを包括的に支援しています。          
▶︎公式サイト:https://naiteibridge.com/
 

  • 株式会社PitPaについて

社名:株式会社PitPa(ピトパ)
主な事業内容:
・ポッドキャスト制作・マーケティング支援事業「PitPa Creative」
・ブロックチェーンを活用した採用支援事業「sakazuki」
本社所在地:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコDGビル
代表者:代表取締​​役社長 石部 達也
設立年月日:2018年5月2日
PitPaは「メディアのあり方を再定義し、持続可能な経済性を提供する」をミッションに、最先端のテクノロジーを活用しながらポッドキャスト制作事業やブロックチェーン事業を展開しています。ブロックチェーン事業では、「会員証NFT」の配布を皮切りに、個人の学歴や職歴、スキルといった人的資本に関わる証明書のNFT化を通じて「個人」の可能性を最大化し、新たな機会を創出する人材事業にまで発展してきました。今後も、私たちが心から「面白い」と感じたテクノロジーやカルチャーを活用したビジネスの構築を通じて、個人が活躍できる社会の実現に向けて取り組んで参ります。
▶︎公式サイト:https://pitpa.jp/


記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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