リルズとNTTファシリティーズ、施設管理のDXを推進するAI検証開始

リルズとNTTファシリティーズ、施設管理のDXを推進するAI検証開始

リルズとNTTファシリティーズが施設管理のDX化を推進

LiLz株式会社とNTTファシリティーズは、施設管理における技術者不足や労務費の高騰といった課題を解決すべく、共同でAIによる施設管理サービスのDX化に取り組みます。2024年12月から始まるこのプロジェクトでは、リルズのAI「LiLz Guard」を東京・大阪の管理建物に導入し、建物点検業務の効率化と品質向上を目指します。検証によると、このAIは技術者の目視精度以上の異常検出率を持ち、施設管理の業務品質向上に寄与できることが確認されました。この取り組みは、国内における初の試みとなります。

この記事の要約

  • LiLzとNTTファシリティーズがDX化に向けた共同検証を開始。
  • 2024年からAI「LiLz Guard」を13件の建物に導入予定。
  • AIによる異常検知が高精度で実現可能であることが確認されました。

 LiLz株式会社(代表取締役社長:大西敬吾、以下、リルズ)および株式会社NTTファシリティーズ(代表取締役社長:松原和彦、以下NTTファシリティーズ)は、施設管理技術者の担い手不足や労務費高騰などの施設所有者・管理者が直面する課題解決に向け、施設管理サービスのDX化による効率化・品質向上を目的とした共同検証を開始いたします。

 2024年12月より東京・大阪エリアのNTTファシリティーズ管理建物へリルズの画像異常検知AI 「LiLz Guard(以下、リルズガード)」を導入し、技術者が施設において実施している建物点検業務の一部をAIにより代替可能か効果検証を行います。2025年の本格運用を見据え、技術者の点検負担の削減によるサービスの効率化と点検精度の向上をめざし取り組んでいきます。

1.概要

 建物維持管理業界では担い手不足が深刻化し、ビルオーナーにとっては技術者の確保や労務費の高騰が大きな課題となっています。そのような中、いかに業務品質と生産性を向上させていくかが求められており、建物の維持管理業務のDX化が重要課題となっています。しかし、建物維持管理業務における日常点検は、アナログメータの管理だけではなく、技術者が対象設備ごとに多様な状態変化を目視で確認し異常の判定を行う必要があるため、AIなどによる画像検知が困難な領域とされていました。

こうした課題を解決するため、リルズは、2023年度よりNTTファシリティーズと共同で、建物日常点検の画像異常検知AIへの代替化検証に取り組んできました。検証の結果、技術者の目視精度以上(検出率97%)で異常を検知、ビル運営の管理品質向上に寄与できることが確認できました*1。

こうした結果が確認できたことから、このたび、リルズとNTTファシリティーズはAIとIoTカメラを活用した技術活用・導入推進に向け、NTTファシリティーズ管理建物13件において画像異常検知AIを導入し、本格導入に向けたPoC(Proof of Concept)による効果検証を行うこととしました。画像異常検知AIによる建物の目視点検の代替は、日本国内において初の取り組みとなります。

本取り組みにより、施設管理サービスにおける人的リソースの削減による担い手不足の課題解決と、サービス品質向上に貢献してまいります。

*1モデル設備機械室における目視点検による結果

*2 NTTファシリティーズ調べ

2.画像異常検知AIリルズガード検証結果

維持管理現場の疑似環境としてモデル設備機械室で、リルズガードの性能試験を実施、以下の状態変化の異常検知ができることを確認しました。

<異常検知を確認することができた日常点検項目>

– 防火シャッター等付近の閉鎖障害物

– 給水・汚水制御盤等のランプ故障・不点灯

– 照明器具の不点灯箇所

– 配管・ドレンパン・設備機器等からの漏水

– 天井、壁、床や設備機器等の外観破損・剥がれなど

検知事例:閉鎖障害物の異常写真        

正常状態写真
リルズガードの検知画像

3.今後の展望

 技術者の目視点検を代替するソリューションを2025年3月までにNTTファシリティーズ管理物件13ビルで検証を進め、2025年4月からのNTTファシリティーズ管理物件への導入と本格運用開始をめざします。また、目視以外の五感代替ソリューションも、本共同検証によって段階的に実証を進め、順次導入をめざしていきます。

NTTファシリティーズはこれまで技術者のノウハウに支えられてきた安心で安全なサービスを今後も継続していくために、技術者の負担軽減とお客様サービス品質向上を両立させる建物維持管理のDX化を進めていくことで、施設所有者・管理者が直面する課題解決に貢献していきます。

リルズはこれまで目視点検をリモート化・省力化するIoT・AIサービス「リルズゲージ」を提供し、すでに国内6000台以上の導入実績があります。今回新しいAIソリューションであるリルズガードにより省力化できる対象業務が増えます。今後も五感点検を代替するIoT・AIソリューションの開発・提供を進め現場従事者の負荷軽減に貢献してまいります。

■リルズガードとは

リルズガードは、現場の異常を画像から数値化し、検知する点検AIです。少量の画像データでAIモデルを構築し、ノーコードで簡単に業務に組み込むことが可能となり、「あれ?いつもと違う」状態変化を手軽に把握し、日常的な異常確認、遠隔地の監視、トラブル対応など、さまざまな用途で現場の課題を解決します。

【株式会社NTTファシリティーズ】

所在地:東京都港区芝浦3-4-1 グランパークタワー

代 表:松原 和彦

設 立:1992年12⽉1⽇

URL :https://www.ntt-f.co.jp/

事業内容:施設全般に関わるコンサルティング、企画、設計、維持管理など

【LiLz株式会社】

所在地:沖縄県宜野湾市我如古2-3-7

設 立:2017年

代 表:大西 敬吾

URL:

(公式HP)https://lilz.jp/

(チーム紹介note)https://note.com/lilz/

事業内容:AIおよびIoT技術を活用したサービス提供、研究開発 等

記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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