アクシスコミュニケーションズ、AI分析強化の「ARTPEC-9」発表

アクシスコミュニケーションズ、AI分析強化の「ARTPEC-9」発表

アクシスコミュニケーションズが新型AI SoC「ARTPEC-9」発表

アクシスコミュニケーションズ株式会社は、第9世代システムオンチップ「ARTPEC-9」を発表しました。この新たなSoCは、AI分析機能の強化、画質の向上、サイバーセキュリティの充実を実現し、ストレージコストの削減にも寄与します。具体的には、複雑な監視環境における物体検知の精度と速度を向上させ、公共や小売、物流分野での事故防止と運用効率の改善を促進します。ARTPEC-9の導入により、セキュリティ管理者は検知機能の向上とコスト削減を図りつつ、迅速な対応が可能となります。

この記事の要約

  • アクシスが「ARTPEC-9」を発表し、AI分析機能を強化。
  • ストレージコスト削減が可能で、効率的な運用を支援。
  • 監視システムの検知精度と応答時間の短縮が期待される。

ネットワークビデオソリューションのグローバルリーダー、アクシスコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都新宿区、以下Axis) は、今日のセキュリティ監視システムの主要課題に対応できるように設計された第9世代システムオンチップ(SoC)「ARTPEC-9」のリリースを発表しました。ARTPEC-9により、セキュリティ管理者とインテグレーターは、より強力なAI分析機能、優れた画質、高度なサイバーセキュリティ機能というメリットを享受できるだけでなく、AV1ビデオエンコーディング標準によってストレージコストを削減することが可能となります。

実世界の課題に対応

セキュリティオペレーターにとって、複雑な環境下で適時かつ正確な検知は不可欠な要素となります。より優れたAI分析機能を実現するARTPEC-9を活用することで、より高い精度で、より小さな物体をより高速に検知できるようなります。これにより、公共、小売、物流など、さまざまな分野における事故防止を推進し、運用効率を向上させることが可能となります。また、AV1のサポートにより、必要な帯域幅とストレージ容量が削減され、詳細を損なうことなくビデオ管理のコスト効率が高まります。

Axis CommunicationsのCTO(最高技術責任者)を務めるヨハン・ポールソン(Johan Paulsson) は、「ARTPEC-9は、効率性とセキュリティを向上させながら、ネットワークビデオを多様な顧客ニーズにさらに適応させることに重点を置いて設計されています」とし、「SoCを社内で設計することで、当社は生産プロセスを完全に管理でき、顧客が求めている品質とサイバーセキュリティの水準を確保することができるのです」と述べています。

セキュリティ管理者にとっての現実的なメリット

複雑な監視システムを管理する担当者にとって、ARTPEC-9は、運用コストの削減、検知機能の向上、サイバーセキュリティ対策の強化といった差し迫った課題に対応できる実用的なソリューションとなります。ARTPEC-9を活用することで、セキュリティ部門は応答時間の短縮、フォレンジック機能の向上、全体的なシステム性能の向上を図ることができます。

強化された画像処理

効果的な監視を実現するには、困難な照明条件下でも鮮明な画像を捉えることが重要です。Axis Lightfinder 2.0やAxis Forensic WDRといったAxisの既存の画像技術のうえに構築されたARTPEC-9により、環境の良し悪しを問わず、鮮明で詳細な画像が実現します。画像品質が改善されたことで、重要な情報を確実に取得し、一段と正確な分析を実行できるようになります。

サイバーセキュリティの強化

ARTPEC-9の設計の中核に据えられている要素がサイバーセキュリティです。セキュアブートや署名付きOSといった機能により、それぞれのデバイスをサイバー脅威から保護することができます。また、ARTPEC-9は自社開発されていることで、Axisがその製造プロセスを完全に制御しています。これにより、デバイスのセキュリティがさらに強化されます。

次世代のAI分析機能

AI分析機能を強化するARTPEC-9チップにより、より遠くにある物体をより正確に検知し、応答時間を短縮することができます。改善された検知精度により、アラートを早期に発信できるようになるため、事故や事態の状況が拡大する前にセキュリティ部門は速やかに対処することが可能となります。より多様な物体を認識および区別する機能が備わっていることで、より正確で信頼性の高い分類を確実に実行することができます。これにより、貴重な洞察を取得して、安全性とセキュリティに活かすことが可能となります。

ビデオ管理の合理化

ARTPEC-9ではAV1ビデオエンコーディング標準がサポートされていることから、大規模な監視状況下で重要な要素となる帯域幅とストレージの要件を削減することができます。これをAxisのZipstreamテクノロジーと組み合わせることで、オンプレミスかクラウドかを問わず、より効率的なビデオ管理が実現します。すでにAXIS Camera StationでサポートされているAV1は、GenetecやMilestoneといった主要なビデオ管理プラットフォームにも統合されています。

Axisは、2025年初頭からARTPEC-9 SoCを搭載したネットワークビデオ製品の提供を予定しています。

Axis Communicationsについて

Axisは、セキュリティとビジネスパフォーマンスを向上させるソリューションを生み出すことで、よりスマートでより安全な世界の実現を目指しています。ネットワークテクノロジー企業として、また業界をけん引するリーダーとして、Axisは映像監視、アクセスコントロール、インターコム、音声システムなどに関連するソリューションを提供しています。こうしたソリューションは、インテリジェント分析アプリケーションによって強化されており、高品質のトレーニングによってサポートされています。Axisは50ヶ国以上に4,500人を超える熱意にあふれた従業員を擁し、世界中のテクノロジーパートナーやシステムインテグレーションパートナーと連携することで、カスタマーソリューションを提供しています。Axisは1984年に創業し、本社はスウェーデン・ルンドにあります。Axisの詳細については、www.axis.com/ja-jpをご覧ください。

【問い合わせ先】

アクシスコミュニケーションズ株式会社

マーケティング本部 和田

press-jp@axis.com

記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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