株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルが新AI IP「ZIA A3000 V2」を発表

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルが新AI IP「ZIA A3000 V2」を発表

ディジタルメディアプロフェッショナルが新AI IPを発表

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルは、エッジAI半導体向けの次世代ニューラルプロセッシングユニットIP「ZIA A3000 V2」を発表しました。この新製品は、スケーラブルな高性能を実現しつつ、低消費電力と小面積を兼ね備えており、2024年11月からの提供を予定しています。エッジAIの市場においてさらなる進化を促進することが期待されており、今後の展開が注目されます。

この記事の要約

  • DMPが新しいAI IP「ZIA A3000 V2」を発表。
  • エッジAI向けに高性能・低消費電力で小面積を実現。
  • 2024年11月からの提供開始が予定されている。

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル(本社:東京都中野区、代表取締役会長兼社長CEO:山本達夫、以下DMP)は、今後成長が期待されるエッジAI半導体向けに、次世代のニューラル プロセッシング ユニットIP(以下NPU IP)「ZIA A3000 V2(以下A3000)」をリリースし、2024年11月より提供を開始します。本製品は、スケーラブルな高性能と低消費電力、小面積を両立し、エッジAIの進化を加速させます。

1. A3000の特長

(1) スケーラブルな性能と精度サポート

  • IPコアの演算器の数とコア数により、性能を柔軟に調整可能

  • 最大40TOPS以上の推論処理能力を実現し、画像処理や複雑なAIアルゴリズムの実行が可能

  • マルチコアの場合、各コアでそれぞれ別のAIモデルの推論処理が可能

  • FP16、INT8に加え、INT4、FP4に対応。高精度演算と低精度高速演算の混在処理により、状況に応じた最適な処理を実現

(2) 小面積

  • 同クラス製品で50%以上の面積削減を実現

  • 1コアあたり96~2048個のMACユニットをサポートし、マルチコア構成で性能拡張可能

  • IPコアの柔軟なコンフィギュレーションにより多様なチップサイズ要求に対応

(3) エッジAIデバイスに最適化されたアーキテクチャ

独自のアーキテクチャにより、性能、電力効率、面積効率を高次元で両立

エッジデバイスの厳しい制約下でも、高い処理能力を発揮

アダプティブパワーマネージメント機能をサポートし、IPコアが動作しない場合は動的に
消費電力を節約。セキュリティカメラなどの長時間稼働が求められる用途に最適

物体検出、セグメンテーション、顔認識などのエッジでのビジョンAIタスクに最適化されたONNX命令セットをハードウェア処理

(4) 包括的な開発環境

「A3000」は、エッジAI SoC開発者の生産性を最大化する包括的な開発環境を提供します。

A3000 SDK: PyTorch、TensorFlow、ONNXなど主要なAIフレームワークをサポートし、
既存のAIモデルを容易に移植可能

高度なプロファイリングツール: レイヤーごとの性能、メモリ使用量を詳細に分析。ボトルネックの特定と最適化を支援

豊富なサンプルソースコードとドキュメント: 一般的なユースケースに対応したサンプル
ソースコードならびにドキュメントを提供。迅速な開発立ち上げをサポート

ハードウェア評価環境: 実チップ完成前でも精密な性能・精度見積が可能なFPGA環境を用意(※オプション)

2. 幅広い応用分野

次世代NPU IP「A3000」は、次世代のエッジAIアプリケーションにおけるコア技術として、さまざまな分野で活用いただけます。特に以下の分野におけるAIの技術革新に有効です。

  • モビリティ: 高度運転支援システム(ADAS)、ドライバーモニタリングシステム(DMS)

  • セキュリティ: 高性能AI監視カメラシステム

  • ロボティクス: 産業用マシンビジョン・ロボット向けマシンビジョン・サービスロボット

  • スマートシティ: 交通管理システム

  • スマートホームデバイス

3.今後の展望

DMP代表取締役会長兼社長CEO 山本達夫のコメント: 「次世代NPU IP『A3000』は、当社の半導体技術力とAIソリューション開発の知見・経験を結集した製品です。特に、エッジAIデバイスに求められる高性能と低消費電力の両立を実現した点が大きな特徴です。世界中の先端半導体を開発される皆様に『A3000』を活用いただくことで、次世代のAIデバイス開発をサポートしていきたいと考えています。この製品を通じて、日本発の先端半導体技術を世界に向けて発信し、グローバルなエッジAIエコシステムの発展に貢献して参ります。」

DMPは今後も、エッジAIコンピューティング技術とGPU技術の革新を追求し、日本の半導体産業の活性化に寄与していきます。「A3000」の提供を通じて、顧客と社会に新たな価値を創造・提供し、エッジAIソリューション市場におけるグローバルリーダーを目指します。


■会社概要

株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP) https://www.dmprof.com/ja/

DMPは、2002年の創業以来、独自開発した組込機器向け2D/3Dグラフィックス技術のハードウェアIPやソフトウェアIPのライセンス、ならびにこれらのIPを搭載したグラフィックスLSI事業を展開する研究開発型のファブレス半導体ベンダーです。近年はAI分野において世界をリードする「AI Computing Company」となるべく、AIプロセッサIP、ハード/ソフト製品、サービスを含む幅広いポートフォリオと独自に構築したAIエコシステムを通じたソリューションの提供を行っています。

©2024 株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル DMP、DMPロゴ、ZIAは株式会社ディジタルメディアプロフェッショナルの登録商標です。その他記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。

記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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