電通総研が3DCG技術を駆使した「UNVEIL」のβ版を開始
電通総研が新たな3DCG体験「UNVEIL」のβ版を発表
電通総研が開発した「UNVEIL」は、3DCG技術を駆使してリアルな映像体験を提供する新しいソリューションで、β版が開始されました。この技術はメタバースにAIやブロックチェーンを組み合わせ、没入感と対話性を持つ新たな体験を実現します。特に、遠隔地や身体的制約のある方々にも平等に参加できる機会を提供することを目指しています。今回のβ版提供を通じてユーザーフィードバックを受け、製品改良を進め、正式版のリリースに向けた準備を行う計画です。これにより、メタバース市場のさらなる拡大が期待されています。
この記事の要約
- 3DCG技術を利用した新ソリューション「UNVEIL」のβ版提供開始。
- メタバースにAIやブロックチェーンを組み合わせ、新たな体験を実現。
- ユーザーからのフィードバック収集を通じて製品の改良を図る計画。
テクノロジーで企業と社会の進化を実現する株式会社電通総研(本社:東京都港区、代表取締役社長:岩本 浩久、以下電通総研)は、2024年10月25日(金)より、リアルタイム3DCGソリューション「UNVEIL(アンベール)」のβ版の提供を開始します。
「UNVEIL」は、3DCG技術を活用し、現実世界と見紛う程のリアル映像体験を提供する、電通総研が開発した独自のソリューションです。メタバース※1にAIやブロックチェーンなどの先端技術を組み合わせることで、従来にはない没入感と対話性を実現し、新しい交流・体験・遊びが可能になります。また遠隔地の方や高齢者、障害のある方も、場所や身体的制限に縛られることなく、臨場感あふれるバーチャル体験に参加できるため、社会のあらゆる人々に平等な機会を提供し、新たなコミュニティ形成や経験の共有を促進します。今回のβ版提供を通じて、ユーザーからのフィードバックを収集し、製品の改良を重ねながら、正式版の本格的な提供に向けた準備を進めていきます。
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背景
3DCG技術の急速な進歩により、仮想現実やデジタル領域での新たな体験価値に注目が集まっています。その中でもメタバース市場は年平均で約38%の成長率で拡大し、2033年には2兆ドルを超える規模に達すると予測※2されています。
メタバースは、生活やビジネスの在り方を大きく変える可能性を秘めています。例えば、地理的制約を超えた仮想体験の提供、高齢者や障害のある方への新たな体験機会の創出、現実では困難な環境(宇宙、深海など)の低コストでの再現などが可能になります。
電通総研は、これまで製造業を中心に、設計開発などの業務領域において、CoVR※3などのリモートかつバーチャル環境を実現するxRソリューション※4やVR・MR技術を活用したシステムを開発・提供してきました。また2021年からはメタバースを「リアルとデジタル全ての産業のUXを革新する技術」と位置づけ、3DCG技術の研究開発に注力しています。今回、これらの先端技術における豊富な知識と経験を活かし、「UNVEIL」のβ版の提供を開始します。
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「UNVEIL」の特長
1. 現実と見紛うレベルの没入体験を実現
Unreal Engine※5のNanite※6やLumen※7などを活用し、数億ポリゴンの3DCGアセット※8をリアルタイムで描写します。これにより、リアルな都市景観や自然環境、デジタルヒューマンの表現が可能になり、ユーザーはその場にいるかのような没入感を体験できます。さらに、他のユーザーやAIキャラクターとの自然なコミュニケーションも可能であり、視覚的な没入感に加え、対話やアクションにもリアリティを感じることができます。
2. 多人数のユーザーがあらゆるデバイスで接続可能
スマートフォンやPC、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)など、様々な市販デバイスから参加できます。またアマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウドサービスの一つ、Amazon Elastic Kubernetes Service※9(Amazon EKS)の採用により、数万人規模のユーザーがリアルタイムでマルチプレイを楽しむためのクラウドレンダリング環境※10を実現しました。
3. 低コストで短期間にメタバース空間を構築
フォトグラメトリ※11や3D Gaussian Splatting※12などの技術を活用し、短期間・低コストで高品質なメタバース空間の構築が可能です。実際の環境を撮影したデータから、3D空間を生成することができるため、従来の手法と比較して大幅な時間とコストの削減を実現します。また、3Dデータを持たない企業でも容易に導入できるため、幅広い業種・業態でのメタバース活用が期待されます。
今回のβ版提供開始にあたり、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社インダストリー事業開発マネージャー 山口 賢人氏は次のように述べています。
「AWSは、新しいデジタル体験の可能性を切り拓く電通総研様の取り組みを支援していきます。『UNVEIL』は、AWSを活用した拡張性の高いクラウドレンダリング環境により、従来にない没入感と対話性を実現し、新しい交流・体験・遊びを数万人規模の利用者に同時に提供することが可能です。AWSは今後も、電通総研様がAWSを活用して新たな価値をお客様に提供できるよう支援してまいります。」
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今後の展開
電通総研は、2025年度に「UNVEIL」の正式版提供開始を目指します。今後も先端の3DCGとAI技術を活用したデジタルツイン構築技術やAIデジタルヒューマンに関する研究開発に取り組み、「UNVEIL」を通じて新たな顧客体験を提供していきます。
※1 多くの人が同時に参加し、コミュニケーションや仕事、遊びなど、実社会と同じような活動ができる3次元仮想空間であり、次世代のインターネット空間とも呼ばれている。
※2 出典:Precedence Research Pvt. Ltd.
「Metaverse Market – Global Industry Analysis, Size, Share, Growth, Trends, Regional Outlook, and Forecast 2024-2033」
https://www.precedenceresearch.com/metaverse-market
※3 VRを活用した多拠点間バーチャルコラボレーションシステム(以下参考リリース)
「ISID、VRを活用した多拠点間バーチャルコラボレーションシステム 「CoVR」の提供を開始」
https://www.dentsusoken.com/news/release/2021/0705.html
※4 VR(Virtual Reality:仮想現実)、AR(Augmented Reality:拡張現実)、MR(Mixed Reality:複合現実)など、現実世界と仮想世界を融合させる技術。
※5 Unreal Engine(アンリアルエンジン)、ゲーム制作に必要な機能を統合したゲームエンジン。
※6 Nanite(ナナイト)、3Dモデルを効率的かつ高速にレンダリングする高性能なシステム。
※7 Lumen(ルーメン)、リアルタイムで環境光を計算し、シーン内のオブジェクトに対して自然な影響を与える技術。
※8 3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)アセット、建物やキャラクター等のオブジェクトを表現するデジタル素材。
※9 Kubernetes(コンテナ(仮想化技術)を管理システム)をクラウド上で利用可能なマネージドサービス。
※10 リモートのサーバー群を活用して高度なグラフィックス処理や計算を実行する技術。
※11 実物を撮影した複数の写真を基に、3Dモデルを生成する技術。
※12 3Dシーンの表現に必要なデータを効率的に処理し、リアルタイムでレンダリングする技術。
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ご参考資料
・「UNVEIL」について https://www.unveil.dentsusoken.com/
・デモンストレーションについて
実際のデモンストレーションを体験して、ソリューションの可能性をご確認いただけます。「UNVEIL」のトライアルをご希望の方は、Webサイトよりお申し込みください。
UNVEIL Webサイト:https://www.unveil.dentsusoken.com
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電通総研について https://www.dentsusoken.com
電通総研は、「HUMANOLOGY for the future~人とテクノロジーで、その先をつくる。~」という企業ビジョンの下、「システムインテグレーション」「コンサルティング」「シンクタンク」という3つの機能の連携により、企業・官庁・自治体や生活者を含めた「社会」全体と真摯に向き合い、課題の提言からテクノロジーによる解決までの循環を生み出し、より良い社会への進化を支援・実装することを目指しています。
テクノロジーや業界、企業、地域の枠を超えた「X Innovation(クロスイノベーション)」を推進し、これからも人とテクノロジーの力で未来を切り拓き、新しい価値を創出し続けます。
* 2024年1月1日、電通国際情報サービス(ISID)は、電通総研へ社名を変更しました。
* 本リリースに記載された会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。