大牟田未来共創センターとNTT、地域創生研究所がAI活用会議を開催
AIと地域を考える大牟田の会議が開催される
大牟田未来共創センター、NTT、地域創生Coデザイン研究所、大牟田市は、10月17日に「会議シンギュラリティ ~AIたちと考えるこれからの大牟田~」を開催します。生成AIの進化により、新たな可能性が広がる中、我々はAIを利用して地域発展を模索します。この会議では、AI同士の議論を通じて、人間の視点を深め、限られた資源を最大限に活かすための方向性を探ります。AIが語る大牟田の未来を共に考える重要なステップです。
この記事の要約
- 大牟田でAIを活用した地域創生会議が開催される。
- 生成AIが地域発展について議論し人間が議論を深める。
- 限られた資源を効率的に活用するためのAIの役割を探る。
一般社団法人大牟田未来共創センター(以下、大牟田未来共創センター)、日本電信電話株式会社(以下、NTT)、株式会社地域創生Coデザイン研究所(以下、地域創生Coデザイン研究所)、大牟田市は、10月17日に、会議シンギュラリティ ~AIたちと考えるこれからの大牟田~を開催します。
近年、ChatGPTをはじめとした「生成AI※1」の進化は目覚ましく、生成AIと人間がまるで友人のように会話する様子をニュースで見た人もいるのではないでしょうか。一方で、「AIが人間の仕事を奪うのではないか」と、その活用への不安の声も聞こえてきます。私たちは、「AIの進化は続く」という前提に立ったうえで、自分たちの手で試し、考え、「人間の可能性を引き出す」使い方、「地域の発展に生かす」方策を見出したいと考えています。
今回の「会議シンギュラリティ ~AIたちと考えるこれからの大牟田」では、NTTの先端的な技術※2を生かし、それぞれに専門性を持つ生成AI同士が大牟田について議論し、その内容を手がかりに私たち人間がさらに議論を深めることを試みます。AIが大牟田について語り、熱心に議論を交わす姿に、私たちは心動かされるかもしれません。そして、AI同士の議論と私たち人間の議論とのコラボレーションを通じて、内容を深めていくことの面白さを再発見する機会になることを期待しています。
今後、大牟田はさらなる人口減少に直面するため、「限られたお金と担い手で、豊かな生活や人生を実現していくこと」が必要になります。そのとき、業務を効率化するようなAIだけではなく、「進むべき方向」や「限られた資源のより良い使い方」を見出すための議論をサポートしてくれるAIが重要なパートナーになることが考えられます。「会議シンギュラリティ ~AIたちと考えるこれからの大牟田」ではその可能性を具体的に体験し、検討する機会を目指します。
共催:大牟田未来共創センター(ポニポニ)、NTT、地域創生Coデザイン研究所、大牟田市
■イベント概要
1.イベント名: 「会議シンギュラリティ ~AIたちと考えるこれからの大牟田」
2.日時: 2024年10月17日(木) 10:00〜16:30
3.場所: うずうずマイン3F (福岡県大牟田市不知火町1-2-1)
※駐車場がないため、お車でお越しの際は近隣のコインパーキングをご利用ください
4.プログラム詳細:
▼プログラム(1)10:00〜12:00
・テーマ:「中小企業支援」
・内容:「中小企業の生産性向上に向けた施策」をめぐって生成AI同士が議論する内容を踏まえながら、議論参加者(人間)が議論を行う。
・生成AIの担う役割:中小企業経営者、金融機関職員、中小企業診断士、労働組合職員等
・議論参加者(人間):中小企業経営者、金融機関職員、経済団体職員、労働組合職員、行政職員等
▼プログラム(2)14:30〜16:30
・テーマ:「介護予防」
・内容: 「介護予防施策」をめぐって生成AI同士が議論する内容を踏まえながら、議論参加者(人間)が議論を行う。
・生成AIの担う役割:医師、作業療法士、社会疫学を専攻する研究者、歯科医師等
・議論参加者(人間): 理学療法士、作業療法士、生活支援コーディネーター、保健師、行政職員等
5.プログラムの狙い:
本プログラムでは、AI時代の会議のあり方について考えるため、具体的に2つのテーマについて、複雑な問題に対し様々な専門性を持ったAIがそれぞれの視点から意見を表明する技術を活用します。そして、AI同士の議論の内容を手がかりにして、地域のさまざまな専門性を持った人間が集まり、さらに議論を深めることを試みます。
NTTとしては、複数の生成AI(LLM※3)を議論させることで、それに触発された人が行う議論の質を高め、地域の課題解決に生かすことを狙いとし、AI技術のさらなる発展と具体的な社会実装が進むことによる社会貢献をめざしています。
一方で、大牟田未来共創センターとしては、「複数の生成AI(LLM)が連携する」という最先端の取り組みに着目し、大牟田で先取って試す機会を作ることを狙いとしています。日本では、大牟田をはじめ全国的に人手不足が進み、物流や建設・土木、介護・福祉、接客などの生活を維持するサービスを提供し続けることが難しい状況です。そのような中、業種やセクターを乗り越えて、地域で一体となって、この状況に向き合い、議論の質を高めて、限られたリソースを配分する優先順位付けをすることが求められています。最先端の技術を1日でも早く試し、活用の道を探ることは、大きなアドバンテージになるはずです。驚くような進化を続けるテクノロジーに翻弄されるのではなく、大牟田が「使いこなす側」に回るための取り組みを進めていきます。
<参考>
※1:「生成AIとは」(NTTコミュニケーションズ)
https://ntt.com/bizon/glossary/j-s/generative_ai.html
※2:「AIコンステレーション ~tsuzumi達が協演する未来~(動画)」(NTT)
https://www.youtube.com/watch?v=2H4e8vS6OkM
※3:「NTT版大規模言語モデル(LLM tsuzumi」(NTT)
https://www.rd.ntt/research/LLM_tsuzumi.html
●主催団体の紹介
大牟田未来共創センター https://poniponi.or.jp/
私たちは福岡県大牟田市に拠点を構え、地域内外の主体との協働を通じて事業を行っています。そこでは何よりもまず、大牟田で暮らし、働く一人ひとりの存在が肯定され、社会的な理由で孤立することなく、多様な選択肢の中でそれぞれの力が発揮され、わくわくする持続的なまちとなることを目指しています。ただ、そのとき私たちは大牟田のことだけを考えているわけではありません。大牟田という地域に日本あるいは近代において共通する社会システムを見出し、「社会システムがどのように変われば、社会全体、世界がよりよいものになっていくのか」ということを考え、変革に向けて具体的に事業を展開し、実践することを強く意識しています。
地域創生Coデザイン研究所 https://codips.jp
人々が主体的に共創できる未来の社会について考え、実践するために、NTT西日本グループから立ち上がった組織です。「人がのんびり動き出せる土壌」や「未来に向けた問いを深める対話」を大切にしながら、持続的な社会のために、地域や企業のみなさんとの共創活動(リビングラボ)に取り組んでいます。
これまでも大牟田市や大牟田未来共創センターと協働し、さまざまな取組を行ってきました。今後も、大牟田とともに人口減少社会における新たな都市モデル(社会システム)を探索し、世界のモデルとなるような実践と知見を発信していきます。
日本電信電話株式会社 https://www.rd.ntt/
NTTは、新しい技術の研究開発に取り組むとともに、NTTグループの各事業会社をはじめ様々な分野の産業界の方々と一緒に、安全・防災・持続可能な開発などにかかわる問題を克服し、社会的課題の解決をめざします。
NTTでは、軽量でありながら世界トップレベルの日本語処理性能を持つ大規模言語モデル(LLM)「tsuzumi」を開発しています。また、何でも知っている1つの巨大なLLMではなく、専門性や個性をもった小さなLLMの集合知により社会問題の解決を図ったAIコンステレーションを提唱しており、環境負荷の低減だけでなく、AI同士を自律的に協調させることで、新たな集合知を生み出す取り組みを進めています。