京都機械工具とゼラファイ、IoT工具「nepros ID」が賞候補に

京都機械工具とゼラファイ、IoT工具「nepros ID」が賞候補に

京都機械工具とゼラファイが共同開発した革新工具

京都機械工具株式会社がゼラファイと共同で開発したIoT対応工具「nepros ID」が、MRO Asia Pacific 2024のMROテクノロジー年間最優秀賞にノミネートされました。この製品は、航空宇宙産業の工具管理に革命をもたらすため、FOD防止を目的とした全指向性高性能RFIDタグを搭載しています。特に、使用される工具の管理においてRFID技術の課題を克服し、作業の効率性を高める機能が評価されました。さらに、neprosの特徴である使いやすさを維持しつつ、リアルタイムトラッキングや自動インベントリー管理を実現することで、航空機MRO業界における重要性が認められています。

この記事の要約

  • nepros IDがMRO Asia Pacific 2024にノミネートされた。
  • 全指向性高性能RFIDタグによりFOD防止を実現。
  • 作業効率を向上させるトラッキング機能が評価された。
“nepros ID” 「connected toolsシリーズ」

総合ハンドツールメーカー京都機械工具株式会社(KTC)(京都府久世郡久御山町/代表取締役社長 田中 滋/証券コード5966)は、世界各国の大手航空関連企業へのRFID関連商材の販売実績を持つ、産業向けRFIDタグのリーディングカンパニーであるXerafy Singapore Pte Ltd.(本社:シンガポール/CEO:Alfred Wong/以下「ゼラファイ」)と航空宇宙産業やMRO産業などの工具管理を劇的に変革するレボリューショナルなIoT対応工具”nepros ID” 「connected toolsシリーズ」を共同開発し、そのnepros IDが、MRO Asia Pacific 2024 の “MRO Technology Achievement of the Year”(MROテクノロジー年間最優秀賞)のファイナリストとしてノミネートされました。

MRO Asia Pacific 2024  “MRO Technology Achievement of the Year”(MROテクノロジー年間最優秀賞)のファイナリストとは

この賞は、航空宇宙業界における世界最大のマルチメディア情報サービスプロバイダーであるAviation Week Networkが毎年開催している航空宇宙業界に関する9つのカテゴリーにおいて優れた業績があった者に対して贈られる賞で、最終選考では惜しくも受賞を逃しましたが、業界に参入したばかりである企業の製品がこうした賞にノミネートされた事は航空機MRO業界に対して、neprosIDの存在意義が認められたものと確信しております。

“nepros ID” 「connected toolsシリーズ」とは

本製品は、ソケット、ラチェットハンドル、レンチ、スクリュードライバ 、ハンマー、プライヤーなど幅広いラインナップからなり、安全を重要視する航空機MRO業界において重要課題の一つであるFOD(※)防止を目的の一つとして開発されました。整備の現場では、使用される工具がFODとならない様、様々な方法で工具が管理されています。その一つとしてRFID技術は有効な手段として考えられてきましたが、これまでの技術では使用時におけるタグの脱落や、トラッキング(読み取り)が困難な事象があり、特に小サイズのソケットについてはタグの取付け方法を含め長年の課題となっていました。

本製品は世界初の全指向性高性能RFIDタグによりその課題を克服。更に、KTCが提供するハイエンドツールであるneprosをベースとし、neprosの使いやすさに加え、その機能性を損ねる事なく高性能なトラッキング機能を有する事で、FODを防止するだけでなく、作業そのものの効率性を高めると共に、リアルタイムトラッキングやインベントリー管理の自動化等、工具の管理プロセスを簡略化することで業務効率を飛躍的に向上させることを可能とした事が評価されました。

※FOD:「Foreign Object Debris」の略で、航空機のエンジン等に損傷を与えるモノを意味し、整備中の工具の置忘れはこうしたFODとなり得る事から、工具の管理は航空機MRO業界における重要な管理項目となっています。

詳細情報

neprsID パンフレット – Next Generation RFID Tools

関連リンク

MRO Asia-Pacific Awards (aviationweek.com)

Xerafy #1 RFID Engineering Since 2010

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記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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