ServiceNow Japan、企業のAI活用度を示す調査報告書を発表
ServiceNow Japanが企業のAI成熟度に関する調査報告書を発表
ServiceNow Japanが発表した「Enterprise AI Maturity Index 2024」日本語版では、日本を含む世界21か国で4,470人の経営層が対象となり、企業のAI活用の成熟度が評価されました。調査によると、生成AIへの投資を増やす意向を示す企業は81%に達しましたが、成熟度は44点にとどまり、AI活用はまだ初期段階にあることが明らかになりました。また、成熟度指数が50点以上の企業はわずか16%で、全般的にAIの効果的な統合や実現には課題が残っています。AI先進企業は高いスコアを持ち、他の企業よりも優位性を享受していますが、多くの企業にとってAIによる変革は依然として大きな課題です。
この記事の要約
- ServiceNow JapanがAI成熟度指数の調査結果を発表。
- 生成AIへの投資意向は81%だが、成熟度は44点と低い。
- 成熟度50点以上の企業はわずか16%で、AI活用には課題が多い。
ServiceNow Japan合同会社(本社:東京都港区、執行役員社長:鈴木 正敏 以下、ServiceNow Japan)は本日、「Enterprise AI Maturity Index 2024(2024年度版 企業のAI成熟度指数)」の日本語版を公開しました。本調査は、世界21か国の経営層およびシニアディレクターを含む4,470人を対象に実施され、日本からは302人が参加しています。英調査会社Oxford Economicsと提携し、ServiceNowが調査・分析を行いました。本報告書では、AI活用の成熟度を5つの主要な指標で評価し、AI先進企業を表す「先駆者」とその他企業の差を明確に示しています。
生成AIへの投資を増やす企業は81%に達するも、成熟度は44点にとどまる
本調査によると、企業経営層の81%が生成AIへの投資を増やす意向を示しており、AI活用の目的として「業務効率化」「カスタマーエクスペリエンスや従業員体験の向上」「収益拡大」を挙げています。しかし、AI活用の成熟度の5つの指標(AI戦略とリーダーシップ、ワークフローの統合、タレントと労働力、AIガバナンス、AI投資の価値実現)で評価した結果、生成AIの活用に関して、全体の成熟度指数の平均は100点中44点と低く、 実際の活用はまだ初期段階にあることがわかりました。調査対象企業のうち、成熟度指数が50点以上であったのは、わずか16%にとどまります。 全ての指標で高スコアを記録したAI先進企業は、他の企業よりも優位性を持ってAIを積極的に活用しています。しかし、最も高いスコアでも71点で、AIによる変革は依然として多くの企業にとって課題であることが明らかになりました。
Enterprise AI Maturity Index 2024の主な調査結果
-
AI を活用したビジネス変革は黎明期にある。
-
それでも、一部の組織(AI先駆者)はすでに後続を引き離している。
-
先駆者たちは、この優位性をさらに有意義なビジネス価値に変えている。
-
出遅れている企業も追い上げる時間は十分ある(先駆者の事例から学べばなおさら)
AI戦略とリーダーシップ
AI先進企業は、AI戦略とリーダーシップにおいて他社を大きくリードしており、このリーダーシップがAI成熟度における重要な要因となっています。AI先駆者の65%が、ビジネス変革に向けた明確なAIビジョンを組織全体で共有していると回答しており、これはその他の企業(31%)を大きく上回っています。また、62%のAI先駆者が、AI変革のインパクト/リターンを測定するための指標を定めているのに対し、その他の企業では28%にとどまっています。
AI投資における価値の実現
企業のAI投資は今後も増加が見込まれ、AI先駆者は特に高いリターンを得ていることが明らかになりました。調査では、AI先駆者の84%がAI導入によって効率性や生産性が向上したと回答しており、これはその他の企業(65%)を大きく上回っています。
日本におけるAI導入の重要性
ServiceNowと英教育出版ピアソンの調査「2024 Workforce Skills Forecast(2024年の労働力スキル予測)」によると、AIの活用が進むことで労働市場が大きく進化すると予測されています。日本経済は年率1.0%で成長するとされ、この成長を維持するには、今後5年間で225万人の労働人口の追加が必要です。さらに、AIなどの新たなテクノロジー関連の雇用として76万人が求められています。AI活用によって456万人分の労働力を代替できる一方で、高齢化による人口減少を考慮すると、2028年までに155万人の労働力不足が見込まれています。
日本企業にとって、AIの活用は労働力の補完と業務効率化のために不可欠です。しかし、「Enterprise AI Maturity Index 2024(企業のAI成熟度指数)」によると、日本企業は個人のプライバシーや知的財産権侵害の懸念、不正確なAIによるリスクを大きな課題として挙げています。
AI先駆者から学べる4つの重要な教訓
本調査では、AI活用において先進的な企業が他社をリードしていることが明らかになりました。これらの企業は、AIを効果的に活用し、競争優位性を確立しています。他の企業がこの先駆者の事例から学ぶことで、AI活用を加速し、追いつく可能性があります。以下は、すべての企業がAI先駆者から学べる4つの重要な教訓です。
1. AIを使って、人、データ、プロセスをつなげる
エンド・ツー・エンドのデータフローを構築し、AIアシスタントが業務を効率化することで、迅速な対応が可能となります。AI導入により、給与計算や顧客対応、コンテンツ作成などの業務プロセスが再構築され、業務の効率が向上します。
2. AIを活用してプロセス改善をスケールアップ
AIプラットフォームを活用することで、異なるチームやエコシステム間の連携が強化されます。例えば、カスタマーサービスやテクニカルサポートの連携を強化することで、顧客対応が迅速化され、従業員がより価値の高い業務に集中できるようになります。
3. ガバナンスについて思慮深くあれ
AI利用が進むにつれ、リスクが高まるため、適切なガバナンスが重要です。データソースの制限やアクセス管理を徹底し、AIの洞察が信頼できるものであることを確認する取り組みが求められます。
4. リーダーシップは身を乗り出すべし
経営陣がAI戦略を主導し、企業全体に変革をもたらすことが成功の鍵となります。AIによるビジネス変革を推進するために、今すぐ行動を開始する必要があります。
以上
ServiceNowについて
ServiceNow(NYSE: NOW)はAIを人々のために活用しています。私たちはイノベーションのスピードに順応し、信頼・信用できるヒューマンセントリックな(人中心の)アプローチを遵守して製品とサービスを展開することで、あらゆる業界のお客様の組織が変革できるよう支援しています。ServiceNowのビジネス変革のためのAIプラットフォームは、人、プロセス、データ、デバイスをつなぎ、生産性を高め、ビジネスの成果を最大化します。
詳細はこちらをご参照ください。 www.servicenow.com/jp/
© 2024 ServiceNow, Inc.無断転載を禁じます。ServiceNow、ServiceNowロゴ、Now、およびその他のServiceNowマークは、米国およびその他の国々におけるServiceNow, Inc.の商標および/または登録商標です。その他の会社名、製品名、ロゴは、関連する各社の商標である場合があります。
一般のお問い合わせ先
ServiceNow Japan合同会社
Tel: 03-4572-9200(代表)
お問い合わせフォーム: https://www.servicenow.com/jp/contact-us.html