アイクリスタルと名古屋大学、産学協同研究部門設置と本社移転

アイクリスタルと名古屋大学、産学協同研究部門設置と本社移転

アイクリスタルと名古屋大学、共同研究部門の設置を発表

アイクリスタル株式会社は、名古屋大学との協力のもと「アイクリスタル半導体プロセスインフォマティクス産学協同研究部門」を設置し、本社を「Tokai Open Innovation Complex名古屋サイト」に移転しました。この新部門は、プロセスインフォマティクス技術を通じて、半導体業界向けに最適化ソリューションを提供し、プロセスの体系化やデジタルツインの構築、複数プロセスの最適化を行うことを目指しています。また、名古屋大学との強力な連携により、早期の社会実装を実現し、産学連携のエコシステムの構築に寄与することを目指しています。

この記事の要約

  • アイクリスタルと名古屋大学が産学協同研究部門を設置。
  • 本社をTOIC名古屋サイトに移転し、プロセスインフォマティクスの技術開発を推進。
  • 産学連携によるイノベーション創出エコシステムの構築を目指す。

アイクリスタル株式会社(代表取締役:髙石将輝、本社:名古屋市)は、2024年10月1日付けで国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学(以下、名古屋大学)との産学協同研究部門 「アイクリスタル半導体プロセスインフォマティクス産学協同研究部門」を設置したことをお知らせします。

これに伴い、本日、名古屋大学内の産学融合オープンイノベーション拠点「Tokai Open Innovation Complex名古屋サイト」(以下、「TOIC名古屋サイト」)にアイクリスタル本社を移転しました。

【部門設置の背景】

アイクリスタルは、次世代半導体材料であるSiCの結晶成長プロセスの最適化をルーツとする名古屋大学発スタートアップです。プロセスインフォマティクス技術を軸に、製造業におけるDX化の浸透と顕在化したデータ活用のニーズを捉え、半導体業界を中心とした様々な産業向けに個別の最適化ソリューションを提供しています。

このような中で、名古屋大学と共同でプロセスインフォマティクスの技術開発を加速させるため、産学協同研究部門 「アイクリスタル半導体プロセスインフォマティクス産学協同研究部門」を設置し、プロセスインフォマティクスの普及を目指し、プロセスインフォマティクスの体系化、高速・高精度なデジタルツイン構築手法の体系化および複数プロセスを一気通貫で最適化するメタファクトリーの基盤技術開発を行います。さらに名古屋大学との強固な連携体制により、基盤技術開発から実課題を抱えるメーカーへの早期社会実装を目指します。

またこれに伴い、増床を目的としてTOIC名古屋サイトへ本社を移転します。さらに愛知県・名古屋市との連携を目的に、日本最大のオープンイノベーション拠点であるSTATION Ai への入居を予定しています。

【東海国立大学機構 機構長補佐/名古屋大学副総長/学術研究・産学官連携推進本部長 佐宗 章弘 氏からのコメント】

昨今グローバルな社会課題の解決がますます重要となってきており、科学技術の発展やイノベーションの推進とそれを実現させる、産学連携によるイノベーション創出エコシステムの構築が欠かせません。そのためには産学双方のさまざまなセクションが協力し、課題に取り組む必要があります。東海国立大学機構では、TOICを通じて産学交流、起業活動、共同研究を支援する各取組を連携して実施することで、企業やベンチャー、行政など多様なステークホルダーとの新たな出会いを生み出し、イノベーションの創出を実現していきます。その中で、アイクリスタル社は、半導体業界におけるプロセスインフォマティクスの技術開発を進める稀有なスタートアップであると考えており、同社がTOICでのオープンイノベーションの成功例となることを期待しています。

【TOICの概要】

Tokai Open Innovation Complex(TOIC)とは、東海国立大学機構が強みや特色を有する研究リソースを活かし、オープンイノベーションを推進する産学融合拠点です。3つの取組み(産学交流、起業活動、共同研究)を連携して、支援することにより、企業やベンチャー、行政など多様なステークホルダーとの交流の場を創出し、新たなイノベーションの創出を実現します。

TOICについての詳細はTOICのウェブサイトをご覧ください。

URL:https://toic.aip.thers.ac.jp/

【産学協同研究部門の概要】

1.部局名:

名古屋大学 未来材料・システム研究所

2.名称:

アイクリスタル半導体プロセスインフォマティクス産学協同研究部門

3.設置期間:

2024年10月1日 ~ 2027年9月30日

4.研究内容:

1)プロセスインフォマティクス技術の体系化

2)半導体プロセスを対象としたデジタルツイン構築手法の体系化

3)複数プロセスを一気通貫で最適化するメタファクトリーの基盤技術開発

【プロセスインフォマティクスとは】

プロセスインフォマティクスとは、シミュレーションや機械学習、数理最適化アルゴリズムなどの技術を駆使して、製造装置構造、条件パラメータ、消耗部材の組み合わせなどの最適な製造条件を、高速に見つけ出し、開発期間を圧倒的に短縮する技術です。 モノを作るとき、材料や手順、製造条件により製品の質やコストに大きな影響を与えるため、良い製品を適正価格で製造するためには、それに適した製造条件を模索する必要があります。製造現場の熟練技術者による「経験と勘」をプロセスインフォマティクスが助け、条件探索にかかる時間とコストを大幅に削減する手法として注目を集めています。

詳細については、当社ウェブサイトのブログページをご確認ください。

ブログページ:https://aixtal.com/blog/

【アイクリスタルの概要】

アイクリスタルは、プロセスインフォマティクスで製造における開発・量産プロセスを最適化する名古屋大学発スタートアップです。正社員数は前年同月比約2倍の28名と事業を拡大してきました。

具体的に解決したい課題があるお客様、長期的な目線でAI活用のリテラシーを高めたいお客様に合わせて『受託解析サービス「Professional」』、『教育サービス「アイクリスタル寺子屋」』、『伴走支援サービス「PI顧問」』のサービスを展開しています。

当社ウェブサイト:https://aixtal.com/

【採用情報】

アイクリスタルではプロセスインフォマティクス事業の成長を加速させるため、データサイエンティスト、機械学習エンジニア、CAEエンジニア、ソフトウェアエンジニア、ソリューション営業、ソリューション企画、コーポレートなど全部門で採用を進めています。当社の事業拡大を共に担っていただけるメンバーを募集しています。

詳細な採用情報については、当社ウェブサイトの採用ページをご確認ください。

採用ページ:https://aixtal.com/recruit-top/

【2024年10月7日からのアイクリスタル本社住所】

〒464-8601 名古屋市千種区不老町1番 名古屋大学 TOIC

アイクリスタル株式会社

記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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