一般社団法人みんなのケア情報学会が「Life」を支える大会開催

一般社団法人みんなのケア情報学会が「Life」を支える大会開催

「Life」を支える大会が静岡で開催されます

一般社団法人みんなのケア情報学会は、2024年10月19日と20日に静岡県浜松市において第7回年次大会を開催します。大会テーマは「Life〈生命・生活・人生〉を支えるエビデンス×ナラティブ×AI」で、参加者が自身の経験をもとにケアについて学び合う場を提供します。本大会では、エビデンスに基づいた医療やヘルスケアとストーリーを結びつけ、AIやXR技術の活用を通じて新たなケアの形を探求します。多様な参加者が集まり、それぞれの知見や情熱を共有することで、より心豊かな社会の実現を目指して議論を深めます。

この記事の要約

  • 2024年10月に静岡県で第7回年次大会を開催。
  • テーマは「Lifeを支えるエビデンス×ナラティブ×AI」。
  • 多様な背景の参加者が交流し、心豊かな社会を目指す。
大会会場に近い浜松城

誰もが生涯にわたって、自分らしく暮らせる心豊かな社会の実現をめざし、学術、情報、技術、医療、現場を繋いだ「市民参加型」の情報学を提唱する一般社団法人みんなのケア情報学会(東京都新宿区、代表理事:竹林洋一/以下本学会)は、2024年10月19日(土)・20日(日)に、静岡県浜松市FUSEにて、「Life〈生命・生活・人生〉を支える エビデンス×ナラティブ×AI ~みんなで学びケアし合う社会をつくろう~」をテーマに第7回年次大会(以下、本大会)を開催します。

本学会は2017年に市民と研究者の共創による「市民情報学-Citizen Informatics」を掲げて、認知症ケアを高度化する「みんなの認知症情報学会」として発足しました。さらに、竹林洋一代表理事の「AIとXRを活用したみんなの学びと交流によってケアの未来をつくろう」という想いに多様な立場の方々が共感されて、本学会は2023年に「みんなのケア情報学会」と改称し2年目の大会となります。AIはChatGPTをはじめとする生成AIの登場で一気に身近になり、私たち人間そして社会にとって急速に大きな存在になりつつあります。そしてXR(クロスリアリティ)は仮想現実 (VR)、拡張現実 (AR)、複合現実 (MR)等を含む革新的な情報コミュニケーション技術の成果であり、AIと共に本学会・本大会が目指す学びとケアのプラットフォーム構築の基盤と言えます。

本大会は、セルフケアを含めたケア当事者、ケアを提供する人、ケアを研究する人、ケアの環境を改善する技術を持つ人が、世代・専門・立場の違いを超えて、「ごちゃまぜ」で語って学び合い、誰もが自分らしく暮らせる心豊かな社会の実現に向けて、「Life〈生命・生活・人生〉を支えるエビデンス×ナラティブ、そしてAI」を議論するプログラムで構成されています。

① 市民みんなが参加できる、科学的な議論の場を設けます

② 「エビデンス」に基づく医療・ヘルスケアと「ナラティブ」への懸け橋を考えます

③ XRとAIを利活用し構築している「学びのイノベーション」について紹介します

④ 在宅医療の臨床経験や認知症の人から学ぶことによって、みんなで支える地域コミュニティーの構築を目指します

⑤ パーソナルAIが利用者の属性に合った健康アドバイスなどのサービスを提供しLifeの最適化に寄与することを目指します

⑥ 最先端のXRなど学びの環境の活用によるLifeの充実の可能性を議論します

◆みんなのケア情報学会 第7回年次大会(CIHCD2024)開催案内および参加申込みサイトはこちらから

https://sites.google.com/cihcd.jp/cihcd2024

https://sites.google.com/cihcd.jp/cihcd2024/join

本大会リーフレットのPDFはこちらからダウンロードできます。

https://cihcd.jp/wp-content/uploads/2024/10/Annual-meeting-leaflet2024-5.pdf

■ 「みんなの認知症情報学」から「みんなのケア情報学」へと続く、市民参加の年次大会

本学会は認知症当事者の声と地域のケアに関する要望に耳を傾けながら、認知症ケア、介護者の学びの支援、専門的な知識を気軽に学べるプラットフォームづくり、等々に関する研究と社会的実践に取り組み、学術集会である年次大会は、市民が本格的な議論に参加できる場として定評を得てきました。とりわけ多元的AIとXR技術を利活用したイノベーションによって、「ケア」の質を高め、多世代の「学び」を身近にするプラットフォームを構築することは、少子高齢化や単身世帯の孤立が加速的に進むコミュニティーにおいて、喫緊の課題です。

今回は「Life〈生命・生活・人生〉を支える エビデンス×ナラティブ×AI ~みんなで学びケアし合う社会をつくろう~」がテーマです。キーワードとなる「3つのLife」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の末松誠・初代理事長の卓見です。その広い視野を受け継ぎ、私たちは本大会独自の展開を試みたいと考えています。その一つが、現代医学の基盤の一つである「エビデンスに基づく医療(evidence-based medicine : EBM)」、そして量的で平均値な「エビデンス」への過度の注目から、対照的に鮮明化した個人の内面的体験の質的な表出―個別的で多様なナラティブ、物語、語りの統合を目指すアプローチです。

本大会では日本におけるナラティブの拠点、認定NPO法人「健康と病いの語り・ディペックスジャパン」の協力を得て、一見困難なこの課題にAIの最新技術がどう応えるか、「ごちゃまぜ」から新しい価値を創り出してきた本学会ならではのエキサイティングなキックオフに繋げていければと願っています。

■ 多彩で経験豊富な専門家・開発者が登壇

本大会の話題提供者として、多様な領域から、経験豊富な専門家および、技術やコンテンツの開発者が登壇します。まず、大会長・本学会理事である京都大学医学研究科教授・中山健夫氏による「エビデンスに基づく医療・ヘルスケア」の歴史・現状・展望から、急速に関心が高まっている「ナラティブ」との懸け橋について講演を行います。

続いて、海外とも連携して「ナラティブ」のデータベース化を進めている認定NPO法人「健康と病いの語り・ディペックスジャパン」との共同企画は同法人理事の佐藤(佐久間)りか氏と脳神経内科医の土肥栄祐氏、中山大会長の3人で健康と病いの語りをテーマに議論を深めます。

次に、前日のインタラクティブセッションの各発表者による1分スピーチを行い、午後からは静岡大学情報学部副学部長の小西達裕氏と同大准教授・石川翔吾氏による「静岡大学 学びのイノベーション」の紹介、生きづらさを抱える人に寄り添う地域づくりと脳の認知科学的理解に取り組む元厚生労働省社会援護局長 岡田太造氏と、在宅医療・訪問診療で認知症と共によりよく生きる社会に向けて活動している医療法人すずらん会たろうクリニック院長・精神科医の内田直樹氏による「認知症の人から何を学ぶか」の各セッションを設けました。

そして、AIの開発・運用基盤としてパーソナルデータを安全にフル活用する技術の開発と社会実装を進める理化学研究所人工知能と社会研究グループディレクター・橋田浩一氏による「個人のLifeを最適化するパーソナルAI」を子どもの認知発達支援と視聴覚教育メディアのコンテンツ開発に携わるチャイルド・ラボ所長・沢井佳子氏が聞き手となって深める講演と対話のセッションを設けました。

最後のセッション「学びの環境でLifeをつくる」では、没入感ある仮想体験を産み出すXRテクノロジーを開発し、学びやケアのコンテンツ開発にも携わる (株)アルファコード取締役ファウンダー兼CTO・水野拓宏氏、認知症の作業療法と地域共生社会の構築に向けた実践的研究を進める京都橘大学教授・小川敬之氏、そして本学会代表理事の竹林洋一氏と中山大会長の4人で本大会のラップアップを行います。

以上のように様々な領域の最前線を切り拓く多彩な登壇者が、豊富な経験と情報に基づいた講演と参加者とのディスカッションを行います。

■ インタラクティブセッション・懇親会で、多世代、多業種の交流の場をひらく

10月19日18時からのインタラクティブセッションでは京都橘大学教授・小川敬之氏を座長にポスター発表を会場で開催します。様々な領域の若手の学術会員、経験豊かな研究者や医療・介護・福祉・教育の実践者が集って自由に質問・討論ができる時間です。また、例年好評の懇親会はさらに議論を深めるface to faceの交流の場です。

■ XR体験ブースで認知拡張と行動変容を実感する

10月20日は、本学会賛助会員の(株)アルファコードによるVR体験ブースを設けるので、大会参加者は無料で体験することができます。「想像を飛び越える」没入感をもたらす、XRの世界を体験して、人間の認知がどのように拡張されるのか、没入的な経験や想像の広がりによって、行動はどう変容するのか等々を考える機会を提供します。また、新しい試みとしてXR上のポスター発表を19日のインタラクティブセッションにおいて一部の発表者が行います。

■ プログラム概要

みんなのケア情報学会・第7回年次大会

「Life〈生命・生活・人生〉を支える エビデンス×ナラティブ×AI 
~みんなで学びケアし合う社会をつくろう~」

※こちらから プログラムの詳細がご覧になれます

https://sites.google.com/cihcd.jp/cihcd2024/program

■ 日時

2024年10月19日(土)18:00-20:00 10月20日(日)10:00-20:30 

■ 会場

FUSE: Co-startup Space & Community FUSE

静岡県浜松市中央区鍛冶町100-1 ZAZA CITY(ザザシティ)浜松中央館 B1F

 (JR浜松駅・遠鉄新浜松駅から徒歩5分)

※オンライン会場は設けませんので、大会当日は現地参加ください。後日、アーカイブを参加申込者にオンデマンドで提供いたします。参加費はオンデマンドのみ視聴でも同額となります。

■ プログラム

2024年10月19日(土)18:00-20:00 (-21:30)

18:00-20:00 インタラクティブセッション

「インタラクティブセッション開会の辞」 小川敬之 座長

「来賓挨拶」 静岡大学情報学部 副学部長 小西達裕

インタラクティブセッション(ポスター発表)

20:00-21:30 交流会(希望者 当日各自支払) 

2024年10月20日(日)10:00-20:30 

9:30     受付開始 ※事前参加申込み要

10:00-10:10 「開会の辞」 中山健夫 大会長

10:10-11:00 大会長講演「エビデンス×ナラティブ ~AIと共に「3つのLife」を支える~」 中山健夫

11:10-12:10 「DIPEx-Japan共同企画 健康と病いの語り」 佐藤(佐久間)りか・土肥栄祐・         中山健夫

12:10-12:30 インタラクティブセッション 各発表者1分スピーチ

13:00-13:30 FUSE紹介

13:30-14:10 「静岡大学 学びのイノベーション」 小西達裕・石川翔吾

14:20-15:20 「認知症の人から何を学ぶか」 内田直樹・岡田太造

15:30-16:30 「個人のLifeを最適化するパーソナルAI」 橋田浩一 (聞き手 沢井佳子)

16:40-17:55 ラップアップ・セッション「学びの環境でLifeをつくる」 中山健夫・水野拓宏・竹林洋一・小川敬之

18:00-20:00 懇親会(FUSEラウンジ)

■参加費

 市民会員:3000円(不課税) ※市民会員登録・支払(年会費2000円)は10/16までに

 学術会員:5000円(不課税) ※学術会員登録・支払(年会費3000円)は10/16までに

 賛助会員(登録済みの個人のほか、団体所属など関係者を含む): 5000円(不課税)

 非会員:10000円(税込み) ※クレジット払いなら当日も申込み可能です

懇親会参加費:3000円(税込み) ※事前申込み要

■参加申込みはこちら↓

https://sites.google.com/cihcd.jp/cihcd2024/join

■主催者および大会長、実行委員長

〇主催

一般社団法人 みんなのケア情報学会(代表理事 竹林洋一)

https://cihcd.jp/

〇大会長

中山健夫 (京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野)

〇大会実行委員長

青野桂子 (青野桂子事務所) 

記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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