ヒューマンアカデミー発表:「2025年の崖」迫る、企業のDX推進課題と現状を明らかに、業務効率化に重点
ヒューマンアカデミー、DX推進の現状と課題を明示 – 「2025年の崖」に向けた業務効率化に注目
ヒューマンアカデミーは、現代における「2025年の崖」やIT人材不足等の課題に照らして、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の取り組み状況を調査、公開しました。調査は人事・研修担当者300名を対象に行い、「業務プロセスの効率化」が最も多い取り組みとして挙げられました。しかし、ビジネスモデルの変革を通じた本来のDXを目指す取り組みは、ITインフラ整備やデータ活用といった面で消極的である結果も示されました。この結果は、経済産業省が懸念する「2025年の崖」への対応が不十分であることを示しています。
この記事の要約
- ヒューマンアカデミーが企業のDX推進に関する取り組み状況の調査結果を公開。
- 企業のDX取り組みの現状は、多くが「業務プロセスの効率化」に焦点を当てている。
- 「2025年の崖」を目前に、ITインフラ整備やデータ活用など本来的なDXの取り組みは不足している。
教育事業を展開するヒューマンアカデミー株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:今堀健治、以下「当社」)は、「2025年の崖」やIT人材不足が注目されるなか、企業のDX推進における取り組み状況等、DX推進の現状について、人事・研修担当者300名を対象に調査結果をvol.2を公開しました。
本調査により、日本企業のDX推進は、社内DXの取り組みである「業務プロセスの効率化」が多いことが明らかになりました。一方で、「ITインフラ整備」や「データ活用」に関する取り組みは少なく、本来の意味でのデジタルトランスフォーメーション(DX)によるビジネスモデル変革は遠い道のりであることが示唆されています。このような状況は、経済産業省が警鐘を鳴らす「2025年の崖」への対応が不十分であることを示しています。
【本件のポイント】
●DX推進の現状を調査。現在は、社内DXの取り組みが最も多い結果となる。
●2025年の崖を目前にして、本来のDXに関する取り組みは消極的である。
●DX推進への期待も「業務の効率化」が最も多い。ビジネスモデルの変革への期待は薄い。
https://biz.athuman.com/materials/detail/0002.php
【背景】
2018年に経済産業省が発表した「DXレポート」では、日本企業がレガシーシステムから脱却し、ビッグデータやクラウド技術、AIなどの先端テクノロジーを活用してデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しなければ、2025年以降に最大12兆円の経済損失が発生する可能性があることが指摘されています。この問題は、日本全体の競争力に関わるものであり、老朽化したシステムの更新と新しい技術の導入が急務となっています。
当社では、これらの課題に対し、企業がDXを推進するために必要なスキルと知識を提供するIT・DX教育プログラムを開発・提供しています。これにより、企業の技術的な進化を支援し、競争力を高めることを目指しています。
【調査結果の概要】
企業のDX推進における現在の取り組みと、今後実施したい取り組みについて調査しました。「業務プロセスの効率化」、「ITインフラの整備」、「先端技術の導入」、「データ活用」、「人材育成」の観点から分析した結果、現在行っている取り組みでは「業務プロセスの効率化」に関する項目が最も多く挙げられました。一方、今後取り組みたい分野としては、人材育成が唯一、現在の取り組みよりも多くの企業で関心が示されています。(※図表1)
今後は社内DXをさらに推進しつつ、レガシーシステムからの脱却や人材不足の課題に早急に対応していく必要があります。
【調査結果】
DX推進で取り組んでいること上位3項目は、「業務プロセス」に関する取り組み。
2025年の崖を目前にして、「ITインフラ整備」や「データ活用」に関する取り組み意欲は低調。
本調査の結果、IT・DX推進において現在取り組んでいることは、「文書の電子化・ペーパーレス化」が70%で最多となり、続いて「会議や打合せなどのオンライン化」が69%、「テレワークの実施」が59%でした。上位3項目を「業務プロセスの効率化」に関する取り組みが占めており、DXの土台となる業務のデジタル化が進んでいることが分かります。一方で、昨今注目されている「データ活用」や「ITインフラ整備」に関する取り組み意欲は低調です。2025年の崖を目前とした状況を踏まえ、これら2つの取り組みも加速させていくことが求められます。
今後の取り組みとしては、「文書の電子化・ペーパーレス化」が45%で最多、続いて「セキュリティ対策の強化」「ChatGPTやAIの活用」「デジタル人材の採用・育成」が40%で同率となっています。また、「デジタル人材の採用・育成」については、現在取り組んでいる企業は36%、今後取り組みたい企業は40%と、人材育成が唯一、現在の取り組みよりも多くの企業で重視されています。(※図表1)
DX推進によって最も期待する効果は「業務の効率化」。
「ビジネスモデルの変革」への期待は薄い。
IT・DX推進によって期待する効果は、「業務の効率化」が70%で1位、「コスト削減」が54%で2位、「労働時間の短縮」が48%で3位、「在宅勤務やリモートワークなど多様なワークスタイル」が44%で4位となりました。多くの企業で、DXは業務効率化や働き方改善の手段として捉えられているようです。しかし、経済産業省は「DX推進指標」にて「DXは、本来、データやデジタル技術を使って、顧客視点で新たな価値を創出していくことである、そのために、ビジネスモデルや企業文化などの変革が求められる」と示しています。
現在、「新規事業の開発」や「ビジネスモデルの変革」がそれぞれ23%、21%に留まっていることを踏まえると、国と企業にDX推進に関する方針や認識にずれが生じていることが懸念されます。(※図表2)
【ヒューマンアカデミー調査 DX推進状況と課題~2024~ vol.2】
調査概要
調査方法:Webアンケート
調査期間:2024年7月25日~7月30日の計6日間
対象地域:全国
調査対象者:民間企業に勤める人事・研修担当者
回答数:300件
回答者が勤務する会社の従業員数:1,000名未満48%、1,000名以上52%
ページ数:全13ページ
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■ヒューマンアカデミーの企業研修について https://biz.athuman.com/
ヒューマンアカデミーは、最新のビジネス動向とテクノロジーに焦点を当て、従業員の能力向上と企業の競争力強化を支援する社員研修プログラムを提供しています。
■ヒューマンアカデミーについて https://manabu.athuman.com/
ヒューマンアカデミーは、学びの面白さを提供する「Edutainment Company」として、1985 年の創設以来、時代や社会の変化にあわせながら800以上の講座を編成しました。未就学児童から中高生・大学生・社会人・シニア層とあらゆるライフステージにおけるSTEAM教育やリスキリング、学び直しの支援を行っています。
さらに、独自の「ヒューマンアカデミーGIGAスクール構想」を推進し、学習支援プラットフォーム「assist」を開発。SELFingサポートカウンセラーと講師が、個別に学習目的や目標にあわせた進捗管理や相談などの学習サポートをします。私たちは、常に最先端の教育手法やテクノロジーを取り入れ、学びの喜びを追求し、最高水準の教育サービスを提供していきます。
■ヒューマングループについて
ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、各事業の強みを生かし、連携しながらシナジーを最大限に発揮する独自のビジネスモデルにより、国内330拠点以上、海外5カ国6法人のネットワークでお客様に質の高いサービスを提供しています。
会社概要
ヒューマンアカデミー株式会社
●代表者:代表取締役 今堀 健治
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階
●資本金 :1,000 万円