AI技術進化で変わるZ世代の学びとキャリア構築:日本遅れ顕著、新スキル習得への期待
AIの進化とともに変わるZ世代のキャリア構築と学び:新たなスキル習得へのニーズ増大
AI技術の進化により、Z世代の人生観やキャリア構築方法が劇的に変わりつつあります。従来のキャリアパスや学び方に囚われず、新たなスキル習得方法に目を向けている若者たちが増えています。これに対応し、マンツーマン英会話レッスンや韓国語レッスンを提供するオンライン語学学習プラットフォーム、Preplyは、AIと共存する世代の学習習慣と願望について世界各国で調査を実施しました。調査は、ヨーロッパ、アジア、北米、南米の9地域で18歳から43歳までの現役世代約5400人を対象に行われました。
この記事の要約
- AI技術の進化に伴い、Z世代が新たなスキル習得方法に目を向け、従来のキャリアパスや学び方から自由になりつつある。
- オンライン語学学習プラットフォーム、PreplyがAIと共存する世代の学びとキャリア建設について世界各国で調査を実施。
- 調査対象はヨーロッパ、アジア、北米、南米の9地域で18歳から43歳までの現役世代約5400人となっている。
AI技術の進歩に伴い、若者たちの人生観やキャリア構築方法が大きく変化しています。これまでの伝統的なキャリアパスや学び方にとらわれるのではなく、新しいスキル習得の方法が求められています。特に、AIを活用した学習が急速に普及している一方で、人とのつながりや対面での学びを求めるニーズも存在します。
こうした変化を受け、マンツーマンの英会話個人レッスンや、韓国語個人レッスンを提供する、オンライン語学学習プラットフォーム Preply(プレプリー)は、AIと共存する世代の願望や学習習慣に関する調査を、世界各国で実施しました。
AIに精通した若者たちは、人生の目標として何を重要視しているのでしょうか?また、世界的に見て、AIツールの導入に積極的なのでしょうか?そして、AIを活用して、どのように生かしているのでしょうか?
ヨーロッパ、アジア、北米、南米の9つの地域において、18歳から43歳までの現役世代およそ5400人を対象に調査を行いました。
調査結果の概要
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日本の若者は、人生の目標として「経済的な安定」を最も重視している。
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日本では、世界的にも珍しく「家族や友達と過ごす時間」よりも「自分の趣味に費やす時間」を好む傾向がある。
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日本のZ世代・ミレニアム世代のAIツールの導入は、他国に比べて遅れており、世界平均では54.5%の若者がAIツールを利用しているのに対し、日本は41.0%。
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Z世代とミレニアル世代の22%が、AI関連スキル習得に取り組んでいる。
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AIを活用した語学学習が一般化しつつある中、実際にAIを使った学習を好む人は7%にとどまる。一方、実践的な学習を好む人は12%と人気が高いことが明らかに。
世代と地域を超えて「経済的な安定」が最優先
世界のZ世代・ミレニアル世代を対象にした調査によると、61%が「経済的な安定」を人生の目標の一つに挙げています。この数値は、次に多かった「友人や家族との時間」や「体の健康を改善すること」よりも24ポイントも高い結果となりました。特に、アルゼンチン、日本、韓国では「経済的な安定」が最も重視されており、日本ではミレニアル世代の64%が、Z世代の59%を上回っています。
さらに、日本の若者に特徴的なのは、「家族や友達と過ごす時間」よりも「自分の趣味に費やす時間」を優先する傾向が強いことです。これは世界的にも珍しい結果であり、日本のZ世代・ミレニアル世代が、他国とは異なる価値観を持ち、個人の時間を大切にする傾向があることを示唆しています。
仕事に関連する願望についても、同様に「経済的な安定」が最も多く挙げられました。調査対象者の66%がこれを願望の一つとして選んでおり、その次に多かったのは「仕事とプライベートの両立」と「学びによる専門性スキルの向上」でした。特に、アメリカ、ドイツ、日本ではスキルアップや学習の機会を重視する傾向が強く見られます。一方で、アルゼンチン、メキシコ、トルコでは、約4割の人々が「自分のビジネスを始めたい」という起業への意欲を持っていることが明らかになりました。このように、各国で異なる仕事に対する目標が浮き彫りになっています。
経済の不確実性が続く中、学生ローンの負担増や不安定な労働市場での短期契約やフリーランスの仕事の普及が、世界的な経済的不安感の要因となっていると考えられます。このような状況に対し、若者たちは具体的な対応策を講じており、調査対象者の60%が、今年の支出を減らす意向を示しています。
日本におけるAIツールの導入は、他国に比べて遅れが目立つ
ChatGPTが一般公開されたのは2022年11月ですが、驚くことに、調査対象の5000人のうち54%がすでにAIを積極的に活用しています。Z世代ではその割合が59%に達し、ミレニアル世代の50%を上回る結果となりました。特に、トルコではAI導入が最も早く、61%の回答者がすでにこの技術を使用しています。スペイン、ポーランド、アルゼンチンもこれに続き、高い導入率を示しています。
一方、韓国、ドイツ、メキシコは使用率がそれぞれ54%、53%、52%と中程度にとどまっています。意外なことに、アメリカ(46%)と日本(41%)はAIツールの導入が最も遅れている国として浮き彫りになりました。このトレンドは今後も加速すると見られ、調査対象者の44%が、昨年よりもAI技術を積極的に利用していると答えています。
若者の22%が、AI関連スキルの習得に積極的に取り組む
Z世代はミレニアル世代よりも積極的にAIを活用している傾向がありますが、どちらの世代も業務スキルを向上させるために、AI関連スキルを磨こうとする意欲が同じくらい強いことがわかりました。これらのスキルは、レッスンを受けたり、独学で学んだりすることで身につけられています。現在、Z世代とミレニアル世代の22%が、仕事における能力開発の一環としてAI関連スキルの習得に取り組んでおり、このスキルは言語学習に次いで人気を集めています。
高まる外国語学習への関心
調査対象者の73%が、母国語以外に少なくとも1つの外国語を知っていることが明らかになりました。しかし、アメリカ人では42%、日本人では46%しか他の言語を話せないという結果でした。英語が最も広く話されている追加言語であることは予想通りですが、地域によって例外もあり、たとえば韓国では38%が日本語を話す傾向があります。
現在、全体の53%が外国語を学んでおり、特にトルコ(73%)やポーランド(67%)では新しい言語を学ぶことで、視野を広げようとする動きが強まっています。さらに、言語を学んでいる人の43%が週に1回以上その活動に取り組んでおり、Z世代の10人に1人以上が毎日語学スキルを練習していることもわかりました。これらのデータは、若者が外国語学習に積極的であることを示しています。
AIを使った学習を好む人は7%にとどまり、実践的な学習を好む人は12%と人気が高い
「実際にやってみること」が、最も人気のある学習方法として注目されています。調査によると、回答者の26%が「実際にやってみること」が一番好きな学習方法だと回答しました。特にポーランドでは、39%が「実際にやってみる学習」を重視している一方で、韓国ではその割合が12%と低く、実践的な学びを避ける傾向が見られます。
オンライン動画の視聴や、一対一のプライベートレッスンも、多くの地域で高く評価されており、特にトルコと韓国ではプライベートレッスンが人気です。興味深いことに、職場でのAIスキル習得が進んでいるにもかかわらず、AIツールを使った学習を好む人は全体でわずか7%にとどまっています。しかし、ドイツでは12%がAIツールによる学習を好むと答えており、他の国に比べてAI学習に対して積極的な姿勢を示しています。
まとめ
AIは、世界中の若者にとって必要不可欠なツールとなりつつあり、仕事から日常生活まで、さまざまな場面で活用されています。
しかし、AIの普及が進む一方で、語学学習においては、実践的な学習が依然として求められており、単に知識を吸収するだけでなく、人とのつながりや対面での学びを重要視する傾向にあることがわかりました。
Preply(プレプリー)では、英語、中国語、スペイン語をはじめ、様々な言語のマンツーマンレッスンをオンラインで提供しており、世界中のあらゆる言語を学ぶことができます。
調査方法
・調査名:Preplyによる世代間の違いに関する市場調査(2023年6月)
・目的:18歳から43歳までの現役世代の学習習慣、目標、動機を理解すること
・対象者:アメリカ、ドイツ、スペイン、ポーランド、メキシコ、アルゼンチン、日本、韓国、トルコのオンラインパネル参加者5400人(各国600人)
・参加者:性別(男性2677人、女性2695人)と世代(Z世代2651人、ミレニアル世代2750人)に分けられる
引用・転載の際のお願い
調査結果を引用・転載される際には、以下2点のご対応をお願い申し上げます。
・「オンライン英会話レッスン Preply(プレプリー)調べ」の記載
・URL https://preply.com/ja/blog/aspirations-and-learning-habits-survey/ の記載
Preply(プレプリー)について
プレプリーは、世界180カ国で50カ国語を教える32,000人以上の家庭教師と、数十万人の学習者をつなぐオンライン語学学習のマーケットプレイスです。機械学習のアルゴリズムによって生徒と家庭教師をマッチングさせ、選ばれた家庭教師は、学習者の予算、スケジュール、現在の知識に合わせてカスタマイズされたレッスンプランを作成します。
プレプリーは2012年にウクライナのKirill Bigai、Serge Lukyanov、Dmytro Voloshynのチームによって設立され、現在、58カ国の国籍からなる400人以上の従業員がいます。米国を拠点に、ヨーロッパ、米国、アフリカ、アジア、ラテンアメリカの30カ国に従業員がいます。