『ANSWER 2.0』新リリース、ハイパースペクトルカメラの可能性拡大へ – ‘HISUI’のデータ解析機能搭載

『ANSWER 2.0』新リリース、ハイパースペクトルカメラの可能性拡大へ – ‘HISUI’のデータ解析機能搭載

『ANSWER 2.0』新リリース: ‘HISUI’データ解析機能を搭載、ハイパースペクトルカメラを更に活用

クラウド型画像解析プラットフォーム『ANSWER』の新バージョン『ANSWER 2.0』がリリースされました。これはハイパースペクトルカメラの用途を拡大することを目指したもので、複雑なコードを使用せずにマウスのみで多種多様な用途に合わせた解析・アルゴリズムを実行することが可能です。この新バージョンでは、既存のハイパースペクトルカメラのデータや一般的な「ENVI」フォーマットに加えて「HISUI」のハイパースペクトルデータの形式に対応しました。この成果により、より幅広いハイパースペクトルデータの活用が可能になりました。

この記事の要約

  • クラウド型画像解析プラットフォーム『ANSWER』の新バージョン『ANSWER 2.0』がリリースされた
  • 複雑なコードなしで、マウスだけで多種多様な解析・アルゴリズムの実行を可能にする
  • 新バージョンでは、「HISUI」のハイパースペクトルデータ形式にも対応し、より豊富なデータ解析が可能になった

■ANSWERとは 

『ANSWER』とはハイパースペクトルカメラの用途を拡張するクラウド型画像解析プラットフォームです。 

膨大な情報量をもつハイパースペクトルデータを、複雑なコードを使うことなく、マウスのみで様々な用途に合わせた解析・アルゴリズムを実行し、手軽に解析することが可能です。

■ANSWER2.0のアップデート内容

今回リリースした『ANSWER 2.0』ではMilk.株式会社が取り扱っているハイパースペクトルカメラ(17 / 18 / 零式)のデータや一般的な形式である「ENVI」ファイルのほか、新しく「HISUI」のハイパースペクトルデータの形式にも対応しました。

HISUIとは

HISUIは、経済産業省が開発した宇宙実証用のハイパースペクトルセンサで、現在はNEDO Kプロ(経済安全保障重要技術育成プログラム)事業のもとで運用されています。

HISUIは、2019年に国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」に搭載して、2020年9月から観測を開始しました。

HISUIの画像データは、連続的な185バンドによって、VNIRからSWIRまで(0.4~2.5μm)の波長帯を、波長分解能10nm(VNIR)あるいは12.5nm(SWIR)でカバーしています。

センサの地上空間分解能は20~31mで、幾何補正したデータ(L1Gプロダクト)においてはグリッド間隔を20mに設定しています。

参照サイト:  HISUI|データ利用申し込み|Tellus

https://www.tellusxdp.com/ja/catalog/data/hisui-promotion.html

■ANSWER2.0の解析機能

ANSWER2.0では以下の解析機能をご使用いただけます。

① RGB / 単波長変換

▲ 建物の外壁を撮影

ハイパースペクトルデータの任意の波長情報を選択し、それに応じた画像をプレビューできます。

波長情報は3バンド(RGB画像)か単波長(グレースケール画像)のいずれかを選択し、画像化できます。

▲ 任意の3バンドを選択 → RGB画像を生成
▲ 任意の単波長を選択 → グレースケール画像を生成   ※ バナナを撮影
▲ 波長情報を変えることで肉眼では捉えられないバナナの内部の傷みを可視化

② 二波長分析(NDVI計算)

比較したい任意の波長情報を2つ選択し、以下の計算式に代入して2波長の反射量の差分を各ピクセルごとに求め、 値の大小に基づいた画像化処理を行います。

| NDVI(差分計算) = ((波長A – 波長B)/(波長A + 波長B))

▲ かぶ(にせもの)・バナナ・りんごを撮影

③ 類似度分析

▲ 赤パプリカ・赤ピーマン・トマトを撮影

画像上をクリックして教師データを設定し、教師データと各ピクセルごとのcos類似度を求め、 値の大小に基づいた画像化処理を行います。

▲ 赤パプリカを教師データとして類似度を計算 → トマトや赤ピーマンとの違いが現れている

④ グラフ機能

▲ 建物の外壁を撮影

画像上をクリックすることで、指定した場所の波長情報を取得し、表示できます。

スペクトルの取得は ポイント / 範囲指定 の両方が可能です。

また、取得したスペクトルをストックし、各波長情報を比較できます。

最後に取得したスペクトル情報を一覧にし、csv形式で出力することも可能です。

■ バージョンアップ予定機能

全体機能

  • ストレージ機能

    アプリ開発機能

    スレッド機能など

解析機能

  • XGBOOST

    主成分分析

    反射率計算

    クラスタリング

■ プラン詳細

ANSWER2.0は月額・年額プランでご利用いただけます。

  ▲ 上記の金額は税込金額となります

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■ Milk.株式会社

Milk.株式会社は、『ガンを世界からなくす』ことをミッションとして掲げ、最新の技術を活用して革新的なソリューションを提供するディープテックスタートアップです。 特に、人工衛星に搭載されている「ハイパースペクトルカメラ」をがん診断に応用して高精度な診断を実現するANSWER for Pathologyの開発を中核とし、Webアプリ開発受託やコロナ対策商品の販売も行っています。

HP: https://www.milk-med.com/

■ お問い合わせ先

Milk.株式会社

電話: 03-6803-8114

メール: info@milk-med.com

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記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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