ユニファ、岩手・神奈川・東京で保育施設向け生成AI実証実験開始

ユニファ、岩手・神奈川・東京で保育施設向け生成AI実証実験開始

岩手・神奈川・東京で保育施設向けAI実証実験開始

ユニファ株式会社は、2024年10月から岩手県北上市、神奈川県横須賀市、東京都狛江市の保育施設において生成AI技術を活用した実証実験を開始します。この実証実験は、事務負担の軽減と保育の質向上を目指し、こども家庭庁が推進する「こども・子育て分野における生成AI利用実証」に基づいています。保育者の書類作成の非効率や外国語対応、園児の写真管理の負担を軽減し、より充実した保育環境を提供することが狙いです。

この記事の要約

  • ユニファが生成AIの実証実験を保育施設で実施。
  • 保育者の事務負担を軽減し、保育の質向上を目指す。
  • 実験は岩手、神奈川、東京で2024年10月から開始。

 テクノロジーの力で保育や子育てに関する社会課題を解決するユニファ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:土岐泰之、以下「ユニファ」)は、こども家庭庁の「こども・子育て分野における生成AI利用実証団体公募要領」に基づき、岩手県北上市、神奈川県横須賀市、東京都狛江市の保育施設において、2024年10月より、生成AI技術を活用した実証実験(以下、「本実証実験」)を開始致します。本実証実験により、保育者の事務負担軽減と保育の質向上を図り「こどもまんなか社会」の実現をめざします。

1.背景

 こども家庭庁が推進する「こども・子育て分野における生成AI利用実証」は、地方公共団体や保育施設等がこども・子育て分野で生成AIを活用した場合の効果や課題を整理し、今後の社会実装に向け適切な利用を促進することで、こどもや子育て中の方々の利便性向上と保育施設等・地方公共団体等の事務負担軽減を図り「こどもまんなか社会」の実現をめざしています。

 

 その中で保育現場では、日常的に記録が必要な書類事務の労力と事務負担が大きな課題となっています。保育者は、保育の実施状況やこども一人ひとりの様子を記録し、それを整理・文章化するなど多くの労力を割いています。そして、保育中に入力作業を行えない状況や、同じ内容の文章を複数の書類に転記する必要があるなど、業務効率の非効率も存在します。さらに、外国人児童が増えている中での外国語対応も追加の負担となっています。特に、昼寝時間の2〜3時間に集中する書類作成時間は、業務効率化の重要な課題です。

 また、保育の質向上や保護者支援の一環として、保育中に撮影された園児の写真を活用していますが、不適切写真の確認や園児ごとの写真枚数バラつきのチェックによる事務負担が大きくなっています。一ヶ月で数100〜1000枚以上の写真を扱う中で、この作業は大きな時間と労力を必要としています。

 保育ICTによる書類作成や入力業務の効率化は、2028年度(令和8年度)からの「こども誰でも通園制度」や「保活ワンストップ・保育ワンスオンリー」の全国展開を見据えて拡大することが予想されています。そこで、生成AIを活用することにより、更なる業務効率化を実現し、保育者がこどもと向き合う保育活動により集中できる環境を整備することが期待されています。

2.実証実験の概要

<実証実験の内容>

①園児個別写真整理の効率化

 「ルクミーフォトAI(β版)」を導入し、以下の作業を自動化することで、保育者の事務負担を軽減します。

・不適切写真(ブレボケ・顔が映っていない・暗い写真)の自動検出

・園児ごとの写真枚数バラつきチェック

これらを通じて「業務時間、業務量の変化」と「写真チェックの精度」を評価・検証します。

②書類作成のサポート

 「ルクミーAIアシスト(たよれるくん)」を導入し、以下の機能を活用することで、保育者の文書作成支援を行います。

・箇条書きからの文章提案・ドラフト作成

・誤字脱字のチェックと修正

・外国語翻訳

これらを通じて「業務時間、業務量の変化」と「生成文書の精度」を評価・検証します。

<対象自治体>

・岩手県北上市

・神奈川県横須賀市

・東京都狛江市

<実証期間>

2024年10月~2025年2月

3.期待される効果

①保育者の事務負担の軽減

 「ルクミーフォトAI(β版)」の導入により、写真チェックや園児ごとの個別写真整理業務が軽減され、時間と労力の節約が可能です。また、「ルクミーAIアシスト(たよれるくん)」の導入により、入力作業・文章化作業・誤字脱字チェック及び修正作業等の負担軽減を図ることが可能です。

これにより、保育者は保育のコア業務に専念することができるようになります。

②保育の質・ウェルビーイング向上への寄与

 写真データの利活用が促進され、こども一人ひとりの興味や関心を把握しやすくなることで、保育の質の向上に寄与することが期待されます。

③保護者満足度の向上

 実証実験内での直接的な効果とはしないものの、写真データを活用することで、保護者はこどもの成長をより楽しむことができ、保育者や施設への信頼感や満足度も向上することが期待されます。

4.ルクミーおよびユニファについて

■ 保育総合ICTルクミーとは (https://lookmee.jp/)

 保育者の業務は、こども達の登降園管理やお昼寝(午睡)時の見守り、保育日誌や保育計画の作成、保護者や自治体へ提出する書類作成、保育者のシフト管理まで、非常に多岐にわたります。

 「ルクミー」シリーズは、登降園状況や検温、睡眠、食事、排便等のデータや、ルクミーフォトで撮影した写真が自動で集約され、帳票や連絡帳へ自動転記されます。また、ルクミー午睡チェックにより、センサーが体動を検知、アプリが体の向きを自動記録します。なお、ルクミー午睡チェックは、業界シェアNo.1※1を獲得しています。これにより、保育関連業務をDX(デジタル・トランスフォーメーション)し、業務負荷の大幅な削減を実現し、保育者の心と時間のゆとりの創出を目指します。また、創出できた時間によって保育者にとって重要なこどもと向き合う時間を増やし、写真ドキュメンテーション作成機能の提供により、保育者同士でこどもたちの成長に関する気づきをさらに共有しやすい環境を作り、豊かなコミュニケーションを増やします。これらを通じて、保育者のやりがいの創出や保育の質の向上にも貢献します。これまでのサービス利用数は累計で20,000超であり、約70の自治体へ導入されています※2。

※1:デロイト トーマツ ミック経済研究所「ミックITリポートMonthly」2023年10月号「午睡チェックセンサー市場における有力ベンダーの導入実績比較分析」より。2022年度における累計センサー出荷台数、累計利用園児数、累計導入施設数それぞれで一位を獲得。https://mic-r.co.jp/micit/

※2:2024年9月時点。自社調べ。

■ ユニファ株式会社(https://unifa-e.com/

 ユニファは、保育・育児関連の社会課題解決を目指す“Childcare-Tech”領域のスタートアップです。「家族の幸せを生み出すあたらしい社会インフラを世界中で創り出す」をパーパス(存在意義)に、IoTや生成AI等の最新のテクノロジーを活用した保育支援サービス「ルクミー®」を開発・提供しています。「スマート保育園®・スマート幼稚園®・スマートこども園®」構想を通じて、子育てしながら働きやすい豊かな社会作りに貢献しています。2017年にStartup World Cup初代チャンピオンに選出を初め、これまでに著名なアワードを複数受賞している他、2021年にJ-Startup 、2023年10月にはJ-Startup Impact に選定されています。また、2022年10月に設立された一般社団法人インパクトスタートアップ協会の代表理事を務めているほか、一般社団法人こどもDX推進協会の理事も務めています。

■ 会社概要

会社名: ユニファ株式会社

代表取締役CEO: 土岐 泰之

設立: 2013年

所在地: 東京都千代田区永田町2-17-3 住友不動産永田町ビル 1F

企業URL: https://unifa-e.com/

<報道関係者お問い合わせ先>

ユニファ株式会社 経営企画室

mail:press@unifa-e.com

記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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