Ubieと浦添総合病院、沖縄初の生成AI導入で医療の質向上
沖縄初、Ubieの生成AIが浦添総合病院に導入される
Ubie株式会社が提供する生成AIサービス「ユビーメディカルナビ 生成AI」が、沖縄県浦添総合病院で試験的に導入され、医療従事者の負担軽減を図ることが期待されています。医師の働き方改革に伴い、業務効率化の取り組みが進む中、看護師不足の解消にも寄与することを目指しています。トライアルを経て、生成AIの更なる活用や病院全体への拡大を計画しており、地域医療の質向上に貢献することが期待されています。
この記事の要約
- Ubieが沖縄初の生成AIを浦添総合病院に導入。
- 医療従事者の負担軽減と業務効率化を目指す。
- 試験的導入後、利用方針の決定を予定。
Ubie株式会社(本社:東京都中央区、共同代表取締役:阿部吉倫・久保恒太、以下「Ubie」)が提供する、生成AIで生産性向上を図るサービス「ユビーメディカルナビ 生成AI」が、社会医療法人 仁愛会 浦添総合病院(所在地:沖縄県浦添市、病院長:伊志嶺 朝成)にて試験的に導入され院内業務での利用が開始されました。生成AIの活用により、看護師をはじめとする医療従事者の負担軽減を実現し、患者さん中心のより質の高い医療サービス提供を目指します。なお、「ユビーメディカルナビ 生成AI」の試験的な導入は沖縄県で初となります。
サービスページ:https://intro.dr-ubie.com/hospitals/generativeai_lp
お問い合わせフォーム:https://link.ubie.info/l/828513/2024-01-23/5924n9
■取り組み背景と導入目的
「医師の働き方改革」が2024年4月に施行されたことで、医師の残業時間に上限が設けられました。これを受け、各医療機関ではDXの推進や、医師の業務の一部を他の医療従事者へ移管する「タスクシフト」など、さまざまな手法で効率化が進められています。Ubieではこれまでに問診業務効率化を図る「ユビーAI問診」や認知向上をサポートする「ユビーリンク」など、診療の質向上を支援する医療機関向けサービス「ユビーメディカルナビ」を提供してきました。2024年5月からは、複数の生成AIを活用し、病院内のさまざまな業務効率化を支援する「ユビーメディカルナビ 生成AI」を開始しています。
沖縄県浦添市にある浦添総合病院は、沖縄県本島南部に位置する三次救急を担う高度急性期病院であり、地域の中核病院として、医療サービスの質の向上と医療従事者の働き方改革に取り組んでいます。特に、急性期病院において課題となっている看護師不足の状況下で、看護師の業務負担軽減を図り、本来業務に集中できる環境を整備するため、「ユビーメディカルナビ 生成AI」の試験的な導入を決定しました。まずはトライアル検証を行い、その結果を踏まえて、今後の生成AIの活用や病院全体への拡大など今後の利用方針を決定していく予定です。
■「ユビーメディカルナビ 生成AI」について
「ユビーメディカルナビ 生成AI」の特徴
・文章生成・要約の他、音声認識、画像認識などの多彩な機能が利用可能
・豊富なプロンプトテンプレートで幅広い業務の効率化を支援
・院内データの病院個別環境外で処理やAIの学習での活用がなく安全に利用可能
・コンサルタントが導入検討から医療現場での活用や業務実装に至るまで一気通貫で支援
・医療機関向けサービスパッケージ「ユビーメディカルナビ」未導入の病院でも利用可能
「ユビーメディカルナビ 生成AI」は、複数の生成AIを活用し、病院内の医療従事者が抱える業務課題を解決し支援するサービスです。文章生成・要約、音声認識、画像認識などの機能があり、医師向けの紹介状作成支援、看護師向けの退院看護サマリ作成・IC記録作成支援、医療事務向けの退院サマリ作成支援・紹介状作成支援・カンファレンス議事録作成等が可能で、医療機関における高い認知負荷を軽減し業務の効率化や品質の均一化に貢献します。生成AIは弊社が精度検証などを行った複数のモデルを組合せ、ユースケースに応じ適宜最適なモデルを適用しています。また、病院ごとの個別環境の準備、一般ユーザー向けと異なりデータ学習機能をオフにした生成AIモデルを活用するなど、ネットワークセキュリティに配慮した形でサービスを提供しています。
■浦添総合病院での活用内容
現在、トライアル検証として看護師による記録業務の負担軽減に主眼を置き、特に時間のかかる退院サマリの効率化に活用しています。導入当初は2病棟から運用を開始、3ヶ月目には全病棟での運用に拡大し、月間約250件の退院サマリ作成に活用されています。従来は最大30分以上かかっていた退院サマリ作成が生成AI導入により5分以内に短縮されるなど、既に効果を発揮しています。今後は音声認識機能を用いた患者面談記録やカンファレンス議事録作成など、更なる活用範囲の拡大を検討しています。
<生成AIの主な活用方針>
医師
・診療情報提供書の作成(文章生成)
・退院サマリー作成(文章生成)
看護師
・退院サマリー作成(文章生成)
・患者への病状説明記録(音声認識+文章生成)
・多職種カンファレンス議事録作成(音声認識+文章生成)
■社会医療法人仁愛会 浦添総合病院 病院長 伊志嶺 朝成様
浦添総合病院は地域の基幹病院として、地域救命救急センター、地域医療支援病院、へき地医療拠点病院、地域災害拠点病院の指定を受け、沖縄県ドクターヘリ事業、ドクターカーを運営し、救急医療やがん診療及び高度専門診療を中心に診療を行っています。
急性期病院における看護師不足は全国的な課題となっていますが、当院も看護師不足という課題に直面しており、限られた医療従事者で高い医療水準を維持するために、業務効率化が急務となっています。特に記録業務の負担は大きく、「ユビーメディカル生成AI」を活用することで、看護師の記録業務負担の軽減が図られ、患者様に寄り添う時間が増えることを期待し、トライアル導入を決定しました。
将来的には医師やリハビリスタッフ、薬剤師など、多職種にも活用範囲を広げることで、病院全体で医療従事者の負担を軽減し、働きやすい職場環境の実現を目指すことが、医療の質をさらに向上させることに繋がっていくと考えています。
■お問い合わせ
「ユビーメディカルナビ 生成AI」に関するお問い合わせや、機能等の詳細に関するご説明をご希望の際は以下フォームよりご連絡ください。
【医療機関向け「ユビーメディカルナビ」について】
「ユビーメディカルナビ」は診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージです。問診業務効率化を図る「ユビーAI問診」や、認知向上をサポートする「ユビーリンク」などを提供しています。「ユビーAI問診」は紙の問診票のかわりにスマートフォンやタブレットを活用した、医療機関の業務効率化を支える問診サービスです。医師は文章に翻訳された問診内容と病名辞書の結果を活用することで、電子カルテ記載に伴う事務作業が大幅に削減されます。結果として、より患者さんに向き合う時間が増え、診察等の医師にしかできない業務により集中していただけるようになります。2024年4月時点で、病院・クリニック合わせて全国47都道府県・1,700以上の医療機関で導入されています。第三回日本サービス大賞で「厚生労働大臣賞」と「審査員特別賞」を受賞しました。2024年5月からは、複数の生成AIを活用し、病院内のさまざまな業務効率化を支援する「ユビーメディカルナビ 生成AI」を開始しています。
ユビーメディカルナビ:https://intro.dr-ubie.com
ユビーメディカルナビ 生成AI:https://intro.dr-ubie.com/hospitals/generativeai_lp
【Ubie株式会社が提供するサービス一覧】
▽生活者向け 症状検索エンジン「ユビー」
日本版:https://ubie.app
▽医療機関向け「ユビーメディカルナビ」
▽生活者とクリニックをつなぐ「ユビーリンク」
https://intro.dr-ubie.com/ubielink
【Ubie株式会社について】
「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げ、医師とエンジニアが2017年5月に創業したヘルステックスタートアップです。AIをコア技術とし、症状から適切な医療へと案内する「ユビー」と、診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージ「ユビ―メディカルナビ」等を開発・提供。誰もが自分にあった医療にアクセスできる社会づくりを進めています。
所在地 :〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町二丁目4番3号 日本橋堀留町2丁目ビル 6F
設立 :2017年5月
代表者 :共同代表取締役 医師 阿部 吉倫・共同代表取締役 久保 恒太
URL :https://ubie.life