KEKKAIがAlpha Networkにブランド刷新、分散型AIでWeb3UXを革新

KEKKAIがAlpha Networkにブランド刷新、分散型AIでWeb3UXを革新

KEKKAIがAlpha Networkにリブランディングし新機能を発表

Web3インフラ企業のKEKKAI Labsが、2024年10月16日から「KEKKAI」を「Alpha Network」へとブランドを刷新し、分散型AIデータエグゼキューションレイヤーの開発を進めることを発表しました。これに伴い、クロスプラットフォーム型のWeb3ネイティブオペレーティングシステム「AlphaOS」を新たにリリース。もともとKEKKAI Pluginとして提供されていた機能も、名称変更とともに新しいUIやアイコンを取り入れて再登場し、フィッシング検知機能も継続して利用可能です。また、2.3億円の資金調達を実施し、多様なプラットフォームでのサービス提供を目指しています。

この記事の要約

  • KEKKAIは「Alpha Network」にブランドをリブランディングする。
  • 新しいクロスプラットフォーム型OS「AlphaOS」を発表。
  • 2.3億円の資金調達を行い、サービスの拡張を目指す。

KEKKAIがAlpha Networkにブランド刷新。世界初の分散型AIデータエグゼキューションレイヤーを開発しWeb3UXの拡張を目指す

ブランドリブランディング:Web3セキュリティからAIドリブンのWeb3オペレーティングシステムへ

Web3インフラ企業KEKKAI LabsがインキュベートしたWeb3セキュリティソリューション「KEKKAI」は、2024年10月16日より「Alpha Network」へブランドリブランディングの実施を発表いたします。同時に、クロスプラットフォーム型Web3ネイティブオペレーティングシステム「AlphaOS」をリリースします。

KEKKAI Labsは、Decima Fund、Bixin Ventures、Plug and Play、Skyland Venturesなど、多くの投資家が参加した総額2.3億円の資金調達を実施しております。

これまで提供されていた「KEKKAI Plugin」は「AlphaOS」へ名称が変更され、それに伴いアイコン・UI変更と新機能の追加が行われます。同時に、AlphaOSウェブ版もリリースされ、ユーザーの皆様へより多くのプラットフォームでサービスを提供いたします。KEKKAI Pluginに実装されていたフィッシング検知セキュリティ機能はそのままご利用いただくことができます。

ブランドアップデートの背景

 日々革新的なサービスが生み出されているAI市場ですが、より高精度なAIを構築するには、高品質なトレーニングデータが必要となります。しかしGAFAをはじめとした多くの企業がAi市場への参入を示していることから分かる通り、データ収集についての競争は激しくなり、コンプライアンスとセキュリティを両立した状態でのデータの収集というのが難しくなっている現状があります。

 こうした課題に対し、Alpha Networkは独自の技術アーキテクチャであるデータエグゼキューションレイヤーを開発しました。このレイヤーは分散型ストレージチェーンを基盤としており、AIトレーニングデータの収集・活用におけるセキュリティとコンプライアンスを確保したソリューションを提供します。一元的にデータの取得・実行を可能にすることで、データの利用を安心して行える環境を実現し、AI開発におけるデータ活用の新たな道を切り拓きます。

データエグゼキューションレイヤーの技術構造

Alpha Networkが開発する分散型AIデータエグゼキューションレイヤーは、以下のレイヤーで構成されています。

  • インターフェースレイヤー(Interface Layer)

    • AlphaOS:スマートなクロスプラットフォームのWeb3ネイティブオペレーティングシステムで、ユーザーが自然言語を通じてオンチェーン取引やクロスチェーン操作、AIによるトークン推奨、最新情報のリサーチを簡単に行うことができ、効率的でスマートなWeb3アクティビティをサポートします。

  • プロトコルレイヤー(Protocol Layer)

    • 分散型VPNプロトコル(DVP):DVPにより、ユーザーが帯域を共有し、Web3ユーザーのプライバシーと安全性を確保します。

    • 分散型クローラープロトコル(DCP):DCPを用いて分散型データ収集を行い、AIモデルのトレーニングなどのための、インターネット上の非プライバシーデータを収集します。

  • コンセンサスレイヤーおよびエグゼキューションレイヤー(Consensus & Execution Layer)

    • Alpha Chain:Alpha Networkの基盤となるブロックチェーンアーキテクチャで、分散ネットワークの安全性、透明性、改ざん防止を保証します。コンセンサスレイヤーは、分散型メカニズムを通じて取引と操作の確認を行います。

Alpha Network アーキテクチャ

 このような技術構造により、ユーザーはプライバシーを維持しながらインターフェースレイヤーを通じてデータをAlpha Chainに格納することができます。こうして提供されたデータは、AlphaOSのAIモデルを強化するだけでなく、大規模言語モデル(LLM)のトレーニングにも活用され、AI開発におけるトレーニングデータ不足の課題解決に貢献します。ユーザーはトークンを通じてリターンを得られる仕組みで、高品質なデータ共有を促進するだけでなく、データ提供者に持続可能な収益源を創出。より多くの人々がこのAIとWeb3エコシステムに積極的に参加するインセンティブにつながっています。

ブランドアップグレードの意義

KEKKAIはこれまで、ユーザーと企業の両方に向けたセキュリティサービスを提供し、Web3業界の発展に貢献してきました。これまでにKEKKAIは、約2億ドル相当のユーザー資産を保護し、約6,000万回の取引シミュレーションを行い、ユーザーから高い評価を得ております。また、シードランドとして2.3億円の資金調達を達成しました。

Web3エコシステムが急速に発展する中で、KEKKAIは単なるセキュリティ機能の提供だけではなく、AI技術とWeb3の融合によって、よりスマートで効率的、かつ収益性のあるプラットフォームの開発を通じて、より良いユーザー体験の提供が求められていると確信いたしました。そこでWeb3ネイティブオペレーティングシステム「AlphaOS」の開発とそれに伴う、ブランドアップグレードを決定いたしました。

従来の取引シミュレーションによる、リスク検知、潜在的な危険取引の警告機能は、AlphaOSに統合されて引き続き利用可能です。また、KEKKAI Labsは今後も企業向けにスマートコントラクト監査サービス「KEKKAI Audit」とウォレット向けフィッシング詐欺検知システム「KEKKAI API」を提供してまいります。

AlphaOSとは?

 AlphaOSはクロスプラットフォーム対応のWeb3ネイティブオペレーティングシステムです。Web3関連情報のリサーチや、リアルタイムのトークン情報に関しての高精度の回答を生成してくれるほか、その会話文脈を受けてブロックチェーンの垣根を超えたクロスチェーン取引やその他煩雑なトランザクションを自然言語で実行することができます。

 今後の具体的なユースケースとして従来のBot取引や、エアドロップ活動を極めて効率的に実行することが可能となり、コードの読み書き能力や、異なるチェーン間での制限にとらわれない、より自由により直感的にブロックチェーンにアクセスすることができるようになります。

主な機能の特徴

  • 自然言語での取引指示:ユーザーは「4000USDTでETHを購入」といった具体的な取引ルールを設定可能です。

  • 注目トークンのリサーチ:AIアルゴリズムに基づき、ユーザーは有望なトークンを簡単に把握でき、迅速な投資判断をお助けします。

  • リアルタイムデータ取得:トークン価格、マーケットニュース、Web3プロジェクトの最新情報などをリアルタイムで取得しAlphaOSで解答の生成に活用します。

  • クロスチェーン操作:複雑な手続きを省き、マルチチェーン資産管理・取引が簡単に行えます。

  • ポイントと報酬システム:データマイニング、AIトレード、リファラルなどのアクティビティに参加することでポイントが貯まり、将来的にトークンとして還元されます。

今後の展望

Alpha Networkのロードマップ

2024 Q4

AlphaOSプラグイン版とWeb版のリリース

AlphaOSスマホアプリ版のリリース

AlphaOSデスクトップ版の開発開始

AIデータセットアノテーションツールのリリース

LATE 2024 Q4

Alpha Networkテストネットローンチ

Alpha AIオープンソースモデルの公開

2025 Q1

Alpha Networkメインネット公開

Alpha Network ネイティブトークンのローンチ

今後の方向性

  • クロスチェーン操作体験のアップデート

Alpha Networkは主流チェーン(BTC、TONなど)に対するクロスチェーン取引および資産管理のサポートを拡大します。ユーザーが複数のプラットフォームやブロックチェーンを切り替える必要なく、AIが自動でクロスチェーン操作を行えるようにし、マルチチェーンでの資産管理をシンプルにします。

  • AIドリブン自動化機能のアップデート

AlphaOSはマルチモーダルAI技術を導入し、ユーザーが多種多様なデータ形式を統合してより柔軟な取引戦略を設定し、収益を向上させ取引効率を高められるようにします。

また、リアルタイム情報をもとにした複雑で戦略的な取引指示も可能になる予定です。

例:Babylonが現在開催しているGalxeのキャンペーンをリストして、それらのタスクを実行してください

例:15時以降にBTCの価格が60,000ドルを割れば、15分ごとに100ドルずつ最大2000USDT分のWBTCをArbitrum上のDEXで購入してください

  • データ経済エコシステムの推進

分散型データ経済エコシステムの構築も目指しており、ブロックチェーンに格納されているデータをLLM開発会社へ販売します。その際、プロジェクト参加者が一回限りの報酬を得るだけでなく、データが複数回取引されるたびに収益分配を受ける仕組みを設計しています。この分散型の売買メカニズムはデータの長期的価値を保証し、高品質なデータの共有と活用を促進します。

  • グローバルなAIおよびWeb3エコシステムとの連携

Alpha Networkは、グローバルのAIおよびWeb3プロジェクトや企業との連携を深め、より多様なシナリオでの自動化を実現し、クロスプラットフォームでのデータ処理と分析を支援します。

  • グローバル貧困削減プログラム

Alpha Networkは技術的なアップデートに焦点を当てるだけでなく、社会的責任も担い、低コストのデータアノテーションマシンを提供することでグローバルに貧困削減のための活動を推進します。これらのマシンは安価で操作が容易なものを提供予定で、特に経済的な機会に恵まれない地域の個人やコミュニティがAIデータアノテーション作業に参加することで、状況を改善できるような環境を目指しています。

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Alpha Networkについて

Alpha Networkは、KEKKAI LabsがインキュベートするAI×Web3ブランドで、世界初の分散型AIデータエグゼキューションレイヤーを開発し、AI技術とWeb3技術を融合させ、より便利で効率的なUXを創出します。ユーザーに提供されるクロスプラットフォームWeb3ネイティブオペレーティングシステム「AlphaOS」では、リアルタイムの市場データ取得、クロスチェーン取引、AIドリブントークンレコメンド機能をご利用いただけ、効率的なWeb3体験を提供します。自然言語指令を通じてオンチェーン取引からデータ分析まで幅広いタスクを効率的にこなし、さらにトレードとデータマイニングをご利用いただくことで報酬を得られる仕組みです。

Alpha Networkは、ブロックチェーンアプリケーションの普及促進に注力し、AIデータセットの不足に関する課題を解決しつつ、世界中のユーザーがシームレスにWeb3エコシステムへ参入できる環境を提供することを目指しています。親会社のKEKKAIは、Decima Fundをリード投資家とし、Bixin Ventures、Plug and Play、Skyland Venturesの協力を得て、シードラウンドで2.3億円の資金調達を達成しています。

お問い合わせ:support@alphaos.net

AlphaOS Web版: https://alphaos.net/

AlphaOS プラグイン版ダウンロード:https://alphaos.net/download/plugin

KEKKAI Labs公式サイト:https://kekkai.io/

記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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