イージーエックスと箱根DMO、混雑回避のAI旅行プラン開発へ挑む

イージーエックスと箱根DMO、混雑回避のAI旅行プラン開発へ挑む

箱根DMOとEasyXがAIを活用した旅行プラン開発に着手

株式会社イージーエックスは箱根DMOと連携し、パーソナライズされた混雑回避の旅行プラン提案AIシステムを開発します。このプロジェクトはビジネスアクセラレーターかながわに採択され、観光データとAIの活用による実証実験が開始されます。箱根町は年間約2000万人の観光客を受け入れていますが、交通渋滞が大きな課題となっており、このAIシステムは混雑を避けるルート提案を通じて観光体験の向上と観光消費額の拡大を目指しています。長年の観光データを活用した新ビジネス創出期待が高まります。

この記事の要約

  • イージーエックスと箱根DMOがAI旅行プラン開発を開始
  • 混雑回避のための実証実験がビジネスアクセラレーターに採択
  • 観光データ活用で箱根町の観光体験向上を目指す

観光DXを掲げる東大発AIスタートアップ株式会社イージーエックス(本社:神奈川県横浜市、代表取締役CEO:西村拓人、以下「EasyX」)は、箱根DMO(一般財団法人箱根町観光協会)(本社:神奈川県足柄下郡箱根町、理事長:勝俣 伸、以下「箱根DMO」)と共同で提案した「パーソナライズされた、混雑しない旅行プランを提案するAIシステムの開発」が、ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)に採択されました。箱根町におけるオーバーツーリズムの解消・観光消費額の拡大に向け、観光データ・AIを活用した実証実験を行います。

プロジェクトの背景

年間のべ約2000万人の観光客を受け入れ、約2900億円の観光消費を誇る日本有数の観光地である箱根町は、交通渋滞による観光客の満足度低下に課題を抱えています。実際、観光客へ実施したアンケートでは改善を望む声第1位が「交通渋滞」となっていました。その対策として、箱根DMOは以前からデータの蓄積や分析を行っており、昨年には交通渋滞解消のために混雑情報を記載した箱根デジタルマップをリリースしました。

EasyXは東大発のAIスタートアップであり、観光産業におけるDX・AI活用の推進に取り組んでいます。人流データや売上データなどのビッグデータを活用した各種予測アルゴリズムの開発や、ChatGPTをはじめとした生成AIソリューションの活用、それらをシステムとして実装するソフトウェア開発を実施してきました。

今回BAKのプログラムにおいて、箱根DMOが保有する混雑予測データや旅行者の属性等のアンケートデータと、EasyXが持つAI・ソフトウェア開発の強みを掛け合わせ、オーバーツーリズムの解消・観光客満足度の最大化を目指します。

プロジェクト概要

今回の実証実験では、神奈川・東京近郊在住から箱根に訪れるリピート客をターゲットにwebアプリケーションを提供します。

使用するデータは、箱根地域内の観光スポットのデータ、交通渋滞予測のデータです。

旅行者はwebアプリに属性や興味関心を入力します。アプリの裏側では旅行者に合わせた観光スポットを抽出し、渋滞がなるべく起こらない周り方を作成します。それを旅行者に提示し、旅行者に合った観光スポットとその周り方をレコメンドします。

今後の展望

2024年12月中でのサービスリリースを目指します。リリース後は旅程作成アルゴリズムやUI/UXの改善に継続的に行い、実証期間終了の2025年3月までに利用回数1万回を目指します。

実証期間終了後は日本各地への展開を進め、他地域でのオーバーツーリズムの解消や観光消費額向上に貢献していきます。

ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)について

神奈川県では、県内に拠点を持つ大企業と質の高いベンチャー企業による連携プロジェクトを創出するとともに、オープンイノベーションに向けたコミュニティ形成を目的として、大企業・ベンチャー企業・研究機関・支援機関等が参画する協議会「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」を運営する取組。県内で、積極的にオープンイノベーションに取り組むことを希望する企業を随時募集中。

担当者からのコメント

■株式会社イージーエックス 代表取締役CEO 西村 拓人

EasyXではこれまで観光業界でのDX/AI活用を推進してきました。箱根へは幼い頃から何度も訪れていますが、渋滞にハマった時の虚しさは観光体験全体の満足度低下に繋がります。今回のソリューションで、混雑しないルートをAIで上手く提案しユーザーの満足度を高めると共に、結果として箱根町での観光消費額が上がるという価値を提供していきたいと思います。

■箱根DMO(一般財団法人箱根町観光協会) 専務理事 佐藤 守

箱根DMOでは、長年蓄積してきた観光データを活用し新たなビジネス創出を目指していた中で、今回BAKを通じてイージーエックス社とマッチングをすることができました。
このサービスを活用することで、旅行目的地の検索や週末を中心に旅行者の不となっている交通渋滞を避けて箱根観光をお楽しみいただけることを期待しています。

発信元情報

■箱根DMO(一般財団法人箱根町観光協会)概要

「観光地そのものを経営する」視点のもと、「官民一体ALL箱根」の構造で観光地箱根の拡大・発展を目指し、観光資源の磨き上げ、受入環境整備、情報発信・プロモーション等を推進

企業名:箱根DMO(一般財団法人箱根町観光協会)

設立:1989年4月

理事長:勝俣 伸

■EasyX概要

観光DX/AIに特化した東大発AIスタートアップ。「伝統と、最先端の共存を。」というミッションのもと、各観光地の魅力を最大化するためのソリューションを提供。地域の消費額増加、周遊促進などを目的としたAI活用を推進。

企業名:株式会社イージーエックス

設立:2024年2月

代表取締役:西村 拓人

ホームページ : https://easyx.jp/

記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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