DearOne、代理店業務を担当する「Hightouch」に新機能「AI Decisioning」を追加。マーケターの負担を軽減し施策効果の最大化を図る。

DearOne、代理店業務を担当する「Hightouch」に新機能「AI Decisioning」を追加。マーケターの負担を軽減し施策効果の最大化を図る。

DearOneがAI機能を備えた新機能「AI Decisioning」を米国で先行提供開始

NTTドコモの新規事業型子会社DearOneが、取り扱い代理店のコンポーザブルCDP「Hightouch」に新機能「AI Decisioning」を追加し、米国で先行提供を始めました。AI Decisioningは、マーケティングツールから生成されたクリエイティブと、DWHに蓄積されたデータを参照し、どのタイミングで、どのユーザーに対し、どんな内容を提供するべきかを決定するAI機能です。この機能により、マーケターの負担が軽減され、マーケティング活動の効果が最大化されることが見込まれます。日本でも今後提供が開始される予定です。

この記事の要約

  • DearOneが「Hightouch」に新機能「AI Decisioning」を導入し、米国で先行提供開始。
  • 「AI Decisioning」は蓄積データと生成クリエイティブを参照し、最適なマーケティングを提案。
  • この機能によりマーケターの負担軽減とマーケティング効果の最大化が見込まれる。

株式会社NTTドコモのマーケティング分野における新規事業型子会社である株式会社DearOne(本社:東京都港区、代表取締役:河野 恭久、以下:DearOne)が、代理店として取り扱っているコンポーザブルCDP*「Hightouch(ハイタッチ)」は新機能「AI Decisioning(直訳、AI意思決定)」を発表し、先行して米国での提供を開始しました。今後、日本での提供も開始される予定です。

AI Decisioningは、DWHに蓄積されたデータと、CRMツールや広告、MAツールなど各種マーケティングツールで作成されたクリエイティブの両方を参照し、「いつ、どのユーザーに、何を」といった意思決定を行う、マーケティングを最適化させるAI機能になります。これにより、マーケティングにおいて人が行う必要のあった作業を効率化し、マーケターの負担を軽減し施策効果を最大化します。

*DWHに対して、ID統合・データ連携など必要な機能に特化したツールを連携させることでCDPが持つ機能をシステム全体で実現するソリューション。

コンポーザブルCDPについて詳しくはこちらをご覧ください。

https://growth-marketing.jp/knowledge/what-is-composable-cdp/

■Hightouchとは

HightouchはDWHのデータを広告やMA、CRMツールなどのマーケティングツールへ連携する「リバースETL」領域のサービスをはじめ、「コンポーザブルCDP」と呼ばれる次世代型CDPに必要な機能を持ち、企業のデータ活用を促進するプラットフォームです。

HightouchをDWHと組み合わせて使うことで、データソースの一元化によるコストの最適化、データ処理パフォーマンスの向上、データ保管環境のセキュリティ性向上などが実現されます。

また、データマーケティングに不可欠なセグメント作成などを従来のツールよりも使いやすいシンプルなUIで行うことができ、誰もが瞬時にDWHのデータを活用しユーザーデータの価値を最大限活かすことが可能になります。

Hightouchについて詳しくはこちらをご覧ください。

https://growth-marketing.jp/hightouch/

■Hightouch AI Decisioning機能概要

HightouchのAI Decisioning機能は、DWHに蓄積されたデータとマーケティングツールにある施策やクリエイティブを活用して「アップセル」や「リピート購入」「解約防止」など、パーソナライズされたマーケティング施策を最適化する意思決定を行なうことで企業が望むユーザー行動を促すものです。

本機能の特徴は以下の3つです。

  • 既存のデータソースの上で利用可能

    Hightouch側はデータの保持や複製を一切行わず、企業がすでに持っているデータプラットフォーム上のデータやスキーマを使って意思決定を行います。これはDWHなどだけでなく、お使いのHightouch以外のCDP製品などとも組み合わせて使うことができます。

  • チャネル、コンテンツ、タイミングを駆使した最適化

    DWHにあるデータやマーケティングツールにある施策コンテンツを参照し、Hightouchでデータ連携のタイミングをコントロールすることができるため、施策のチャネル、コンテンツ、タイミングなど様々な要素の組み合わせを試しながらマーケティングの最適化を行うことができます。

  • 継続的にテストと学習を実施

    例えば多くの企業で作られる予兆モデルでは、モデルを作成したは良いもののそれを使った施策実行までに隔たりがあることが多くあります。学習から施策実行までがHightouchのプラットフォームを通じてシームレスに行われるため、継続的に予測とテストを行うことができます。それをもとにマーケティング施策全体を調整することで、時間の経過とともにパフォーマンスを向上させます。

AI Decisioning機能を活用すると、マーケティング担当者が日々行う手動によるセグメンテーション、シナリオ設計、A/B テストの実施など、作業を軽減することができます。

AI Decisioning機能は、DWHのデータ、施策を実施するツール(CRM、広告、MAなど)配信するコンテンツがあればすぐに始められます。

Hightouchは、Salesforce Marketing Cloud、Brazeなど200を超えるツールとコネクタを持っているため、お使いのツールで簡単に導入可能です。

■AI Decisioning機能のユースケース

業種、業界によってさまざまユースケースが挙げられますが、多くのマーケティング担当者が日々行う一般的なユースケースをご紹介します。

  • リピート購入を促進したい

    最適なタイミングと場所で最適なキャンペーンを実施してユーザーを引き付けます。

  • 平均注文額を増加させたい

    過去の行動データを元に購入する傾向が高いユーザーを予測し、個別のアプローチを実施します。

  • ユーザー体験の向上

    各ユーザーに、それぞれのジャーニーに合ったユーザー体験を提供します。

現在、多くのマーケティングツールにおいてAIが導入されています。しかし、それらのツールの多くは、データの分析結果を提示し、意思決定を支援することを目的としており、最終的にどのようなアクションを取るかの意思決定は依然として人間に委ねられています。HightouchのAI Decisioning機能は、このようなプロセスの中で、実際のアクションを起こすための意思決定を行う機能として、広く注目されています。

■データ管理から見るAI Decisioning機能のメリット

AI Decisioning機能は、Hightouch内の環境で機械学習を行うのではなく、企業のDWH(データウェアハウス)側で学習を実施します。そのため、Hightouch内にデータを保存したり複製したりすることはありません。

この仕組みにより、システム間でのデータの重複が起こらず、データの正確性が担保されるだけでなく、ユーザーにどの施策が行われたのかが全体像を把握できなくなる、などのブラックボックス化のリスクも低減します。

■株式会社DearOneについて

株式会社NTTドコモのマーケティング分野における新規事業型子会社です。2021年4月1日、株式会社ロケーションバリューから商号変更しました。スマートフォン黎明期から積み重ねたアプリ開発ノウハウを元に、プッシュ配信機能やクーポン機能をはじめとした豊富なアプリ機能の中から、企業や金融機関・官公庁・自治体が必要とする機能を組み込むだけで公式アプリを開発できる「ModuleApps2.0」を提供しています。

また、豊富なアプリの開発実績を元に、流通小売企業の公式アプリ群に横断で広告配信可能なアドネットワークプラットフォーム「ARUTANA」も提供しています。

さらに、米国No.1(G2.com, Inc「Grid® Report for Product Analytics / Spring 2024」)のユーザー行動分析ツールである「Amplitude」の総合代理店をはじめとして、CDP、アナリティクス、カスタマーエンゲージメントの各種マーテックツールを取扱い、アプリやECサイトなどのデジタルプロダクトのグロースを支援する、グロースマーケティング事業を展開しています。

・代表者:代表取締役社長 河野 恭久

・本社:東京都港区虎ノ門 3-8-8 NTT虎ノ門ビル 4階

・URL: https://www.dearone.io/ 

記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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