テックシンカー のNFTニュース|NFTをめぐるカーボンオフセットサービスが開始、NFT取引時のCO2排出をオフセットしよう!

テックシンカー のNFTニュース|NFTをめぐるカーボンオフセットサービスが開始、NFT取引時のCO2排出をオフセットしよう!

テックシンカー のNFTニュース|NFTをめぐるカーボンオフセットサービスが開始、NFT取引時のCO2排出をオフセットしよう!

NFT取引は膨大な電力を消費します。そのため環境にますますストレスがかかるのではと心配されています。カーボンクレジットを購入することでCO2削減活動を支援できるのです。

NFT(Non-Fungible Token,非代替性トークン)は、替えが効かない暗号資産として、最近注目されています。NFTはブロックチェーン技術を活用し、デジタルデータのコピーや改ざんを防ぐことができるという特性を持ち、資産としての価値に注目が集まっています。ただ、大量のコンピューターを稼働させなければならないため、電力消費が膨大になり、環境に与える影響が心配されています。そこでカーボンクレジットを購入して、環境負荷が軽減でき、再エネ発電や森林保全事業を支援できる、カーボンオフセットに取組んではどうでしょうか。
■背景
2015年のパリ協定採択以降、「2050年の温室効果ガス実質ゼロ」を目標に、各国は各々削減目標を表明しています。日本も、2030年の温室効果ガス46%削減、さらには50%の高みを目指す旨を宣言しています。しかし、NFT市場が急成長する一方で電力消費実態と環境負荷への影響が明らかになってきています。
Digiconomistの調査によると、暗号資産上位2社の電力消費量とCO2排出量は次のようになると推計されています。

  年間総電力消費量(TWh) CO2排出量(Mトン)
ビットコイン 204.5(イランの年間消費量に相当) 114.6
イーサリアム 109.9(ノルウェーの年間消費量に相当) 60.77

私たち一人ひとりが、他人ごとではなく自分の問題としてとらえることが必要で、温室効果ガスの排出削減を目的としたアクションが求められています。

■カーボンオフセットとは
カーボンはCO2のことで、オフセットとは“埋め合わせる”ことです。頑張っても削減できないCO2の排出を、ほかの場所で埋め合わせをしようというのがカーボンオフセットです。
欧米諸国では、最近になってこのカーボンオフセットへの取り組みが盛んになってきています。私たちにできる
CO2削減効果を数値化したクレジットを購入することで、どうしても避けられないCO2の排出と相殺しようというものです。

■NFTカーボンオフセット取り組みの流れ
今までは、個人がカーボンオフセットに取り組むには、
・購入クレジットが少ない
・手続きが煩雑だ
といった問題が指摘されていました。
それを踏まえて、本プラットフォームでは、個人でも簡単に排出量の計算やカーボンクレジットの購入ができるシステムを提供しています。
https://www.offemission.com/offset-projects 

1. NFTコントラクトアドレスの提示
まず、お客様にNFTコントラクトアドレスの提示をしていただきます。
2. 温室効果ガス排出量の算出
すると、取引量及びガス代*1によるCO2排出量*2が計算されます。
*1ガス代:NFTはイーサリアム(仮想通貨)を利用して取引が行われます。取引記録や承認作業といったマイニングには膨大なコンピューターの消費電力が必要です。そのため、マイニングを行う人に支払われる報酬をガス代と呼びます。
*2CO2排出量:合計ガス代に最適な推定排出係数を乗じることで得られます。排出係数は、エネルギーミックスとイーサリアムのマイニングプールの地理的位置から算定されます。
3. オフセットクレジットの購入
お客様がCO2排出量をオフセットするために必要なクレジットを購入します。本プラットフォームでは、国際認証機関による検証および登録済みのカーボンクレジットを提供します。
4. 証明書(無効化通知書)の発行
カーボンクレジットの購入後3営業日以内に証明書(無効化通知書)が発行されます。証明書(無効化通知書)は、お客様が購入されたカーボンオフセットの総量と、オフセットが実施された場所などを報告するものです。

■手軽にCO2削減とSDGS活動に貢献
カーボンオフセットには、海外の有名なNFTアーティストNyan Cat、Beeple、Ellen、Susan Sarandon などが積極的に取り組んでいます。カーボンクレジットを購入することで、温室効果ガスの削減に貢献できるのはもちろんです。そのほか、NFTを取引しながら、
・再生可能エネルギー事業や森林保全事業
・地域社会の活性化
・SDGs活動
への貢献が可能になります。

主体的なCO2削減活動の促進
なにより、クレジットの購入は、私たちが個人レベルでできることは何かを考えるきっかけになります。温室効果ガスの排出は現状では避けられない課題になっています。カーボンクレジットの購入で、NFT取引で排出されるCO2をオフセットできることを知り、また、CO2排出はコストであると注目させて環境ビジネスの成長を促すことができます。

カーボンオフセット・プロジェクトはSDGs活動に貢献
クレジットを購入することでCO2の排出削減・吸収プロジェクトの資金調達に貢献できます。例えば、インド中部のマディヤ・プラデーシュ州の風力発電プロジェクトによって創出されたクレジットは、7年間で123万トンのCO2を削減、地域学生への奨学金支援、地域雇用の促進に貢献しています。

■最後に
NFT取引はやめられない。したがってCO2排出量は増加する。そこでカーボンをオフセットする取り組みの重要度はますます高まっています。子供たちに美しい地球を残し、地球温暖化の防止やSDGs活動を支援するためのアクションを今すぐに始めましょう!

 

 


記事選定/ライター
NFT-TIMES 長尾英太

ブロックチェーン技術記者、長尾といいます。ブロックチェーンについては投資/投機的な観点よりも、技術として未来の社会でどのように取り込まれていくかを中心に発信したいです。最近ではNFTやメタバースなどに注目しています。 1989年11月7日千葉出身。大学卒業後IT企業に入社。2017年にブロックチェーンの技術ライターとして独立。 Twitter
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